新聞や雑誌の定期購読、音楽や動画などのデジタルコンテンツだけでなく、レンタル家具やシェアスペース、食品のキュレーションパッケージなど、サブスクはあらゆる分野に広がってきた。本稿では、サブスクサービスの利用動機と、そこから見えるサービス訴求のポイントについて、Googleのコンシューマーマーケットインサイトチームで生活者調査を行う小林伸一郎氏に話を聞いた。
※本記事は、2022年2月25日刊行の定期誌『MarkeZine』74号に掲載したものです。
「サブスク」の浸透拡大の現状

グーグル合同会社 コンシューマーマーケットインサイトチーム リサーチ部門統括
小林伸一郎(こばやし・しんいちろう)氏慶應義塾大学を卒業後、パナソニックにエンジニアとして入社。後に博報堂に入社し、「メディアのデジタル化に伴う広告ビジネスの変化」「テクノロジーの進化が生活者の行動にもたらす変化」についての調査研究に従事。2011年にGoogle日本法人に入社し、テレビとデジタルのクロスメディア広告効果を計測するプラットフォームの開発をエンジニアリング、パートナーシップの両面でリード。その他、スマートフォンの普及による情報行動のモバイル化が購買行動に与える影響の検証などを行う日本と韓国のGoogleリサーチ部門を率いている。
――Googleが実施した、人々がサブスクを利用する背景やインサイトに関する調査*1をもとに、サブスク利用者のインサイトを探っていきたいと思います。まずは、生活者のサブスクへのニーズ拡大について教えてください。
Googleの検索トレンドを見ると、「サブスク」というキーワードは検索が顕著に増えています。一緒に検索されるのは、音楽やマンガ、映画などのエンタメ、メディア系のキーワードが多く、これらの分野においてはサブスクのサービスが既に一般化していることが見受けられます。これに次いで、「サブスク×家具」「サブスク×洋服」といったキーワードも増加しています。サブスクというビジネスモデルが浸透したきっかけはデジタルコンテンツでしたが、そこからだんだんと様々な業種に広がっていることがGoogleのデータからもわかりました。
ただ、都度購入よりも定額制のサブスクを好む人の割合は、サブスクの中でメジャーとされるエンタメやライフラインのカテゴリでも20%前後で、それ以外のカテゴリでは13〜20%の人が「サブスク化を考えてもいいかな」という状況です。この数字を見ると、サブスクを自分ごと化している人はまだまだ少ないように感じられます。
――「サブスク」という言葉自体かなり浸透してきたように思っていましたが、エンタメのカテゴリでサブスクを好む人が20%前後というのは、たしかに少ないですね。
そうですよね。ですが、もう少し細かく見てみると、また少し違う様相が見えてきました。圧倒的に差が出たのは年齢による違いで、39歳を境に、サブスクへの支持の割合は大きく変化しています。40歳以上と39歳以下を比較すると、39歳以下のほうは2倍ほどサブスク利用率が高いことが明らかになりました(図表1)。
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- この記事の著者
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落合 真彩(オチアイ マアヤ)
教育系企業を経て、2016年よりフリーランスのライターに。Webメディアから紙書籍まで媒体問わず、マーケティング、広報、テクノロジー、経営者インタビューなど、ビジネス領域を中心に幅広く執筆。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
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