家では大人よりもオンラインビデオを見ている子どもたち
6月9日に発表されたNielsen Onlineの「VideoCensus」のデータによると、4月に自宅からオンラインビデオを視聴した子どもは、2~11才では796万人、12~17才では1,163万人。しかし、18才以上の成人の利用者数は7,512万人で全体の約8割に達しており、子どもたちはまだまだ少数派だ。
ところが、その視聴状況を見ると、2~11才の子どもたちは1か月平均51ストリーミング、時間にして118分視聴しており、12~17才の子どもたちは74ストリーミング、132分視聴している。これは成人利用者の44ストリーミング、99分をいずれも上回っている。
変化する子ども向けの人気サイト
子どもたちの関心は実生活とオンラインで、ほぼ同じ方向に向かっている。利用者数に子どもが占める割合が高いサイトを見ると、その傾向がはっきりしている。
【ユニークビューアーに2~11才の子どもが占める割合の高いオンラインビデオ・サイト】
1位 Disney Records(ディズニーの音楽・ゲーム・動画) 49.6%
2位 EverythingGirl.com(女の子向け人形・おもちゃ) 48.0%
3位 MyePets (動物のおもちゃ)47.6%
4位 JETIX(ディズニーの子ども向けチャンネル) 46.9%
5位 Playhouse Disney(ディズニー キャラクターのゲーム・音楽) 43.9%
6位 PBS Kids(公共放送PBSの子ども向け番組) 43.1%
7位 LEGO(ブロック、おもちゃ) 40.9
8位 NickJr(子供向け番組サイト) 39.6%
9位 Barbie(女の子向け人形) 39.6%
10位 Nick(子供向け番組サイト) 39.3%
【ユニークビューアーに12~17才の子どもが占める割合の高いオンラインビデオ・サイト】
1位 Stickam(ライブ映像コミュニティ) 44.3%
2位 Buzznet.com(映画・音楽コミュニティ) 42.9%
3位 Atlantic Records(音楽) 42.7%
4位 Epic Records(音楽) 41.5%
5位 bebo(SNS) 40.2%
6位 Funnyjunk.com(オモシロ映像) 40.1%
7位 NABBR(ソーシャルプロモーション) 37.4%
8位 GamesRadar(ゲーム) 34.6%
9位 Paramount Films(映画) 33.8%
10位 Photobucket(写真・動画共有) 30.7%
小さいときは、おもちゃや子ども向け番組のサイトでアニメを見ていた子どもたち。しかし思春期に入ると訪れるサイトが一変。利用サイトは音楽、映画、ゲーム、SNSやコミュニティサイトとなり、視聴内容も、ミュージックビデオや映画の予告編、投稿動画へと変化していく。
10代の子どもたちは「子ども向けサイト」を卒業
しかし単純に利用者数で見ると、最も多くの子どもたちが利用しているのは、やはり動画投稿サイト「YouTube」。2~11才と12~17才のいずれも、2位以下を大きく引き離している。
2~11才では、YouTubeに続いてディズニーのサイト「DisneyChannel.com」が登場し、ディズニー系サイトを中心に、子ども向けアニメやテレビ番組のサイトが多く見られる。これが12~17才になると、「MySpace.com」が5位から2位にジャンプアップし、「Google Video」が4位に浮上。6位には「Apple」が入り、SNS「Facebook」もランクイン。このあたりに子どもたちの成長ぶりと生活の変化がうかがえる。
このように、10代が利用しているサイトのほとんどはもはや子ども向けのサイトではない。ディズニーの人気は根強いものの、YouTube、Google、Apple、そしてSNSと、子どもたちが利用するサイトはどんどん大人に近づいている。
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