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同時最大視聴者数4万人超のトップクリエイターが語る「TikTok LIVE」の魅力

 配信者・プラットフォームともに成長著しいライブ配信市場。主要プラットフォームが軒並みライブ配信機能を搭載する中、「TikTok」のライブ配信機能「TikTok LIVE」に注目が集まっている。今回はTikTok LIVEでライブ配信を行うSeKiA!さんと夏絵ココさんを取材。ライブ配信の同時最大視聴者数(2022年10月時点)が4万人を超えるトップクリエイターの2人に、TikTok LIVEの魅力や人気を維持するためのポイントをうかがった。あわせて、TikTok LIVEのクリエイターマネジメントを担当するTikTok Japanの三宅諒さんにも話をうかがうことで、2人のようなスター配信者を輩出するためのナレッジを提示する。

TikTok LIVEは新たな挑戦の場

MarkeZine編集部(以下、MZ):まずは皆様の自己紹介をお願いします。

三宅:TikTok LIVEでクリエイターの窓口を担当しながら、マネジメントもしています。ライブ配信業界での職務経験は6年目です。今日は私がマネジメントを担当しているトップクリエイターのお二人をご紹介します。

TikTok Japan TikTok LIVE クリエイターマネジメント担当 三宅諒氏
TikTok Japan TikTok LIVE クリエイターマネジメント担当 三宅諒氏

SeKiA!:私はTikTok LIVEでコスプレをしながら歌を歌っています。ギターの弾き語りやオーケストラの音源を使ったカラオケ、オリジナル曲の配信などもしています。他のプラットフォームでの活動も含めると、ライブ配信歴は6年目です。

TikTok LIVE クリエイター *☂︎SeKiA!Ꙭ꙳☁︎(sekia2518)
TikTok LIVE クリエイター *☂︎SeKiA!Ꙭ꙳☁︎(sekia2518

夏絵:“無言配信の人”夏絵ココです。視聴者の皆さんが私を見て寄せるコメントを反映したパフォーマンスを配信しています。ライブ配信歴は3年目です。夏絵ココという名前にしてからは1年ほど経ちました。

TikTok LIVE クリエイター 夏絵ココ👒💓無言配信の人(natuecoco)
TikTok LIVE クリエイター 夏絵ココ👒💓無言配信の人(natuecoco

MZ:SeKiA!さんと夏絵さんは、なぜTikTok LIVEでライブ配信を始めることにしたのでしょうか。

SeKiA!:元々TikTokのアカウントで動画を投稿していたんです。トロンボーン演奏を売りにしていたのですが、歌にも力を入れていきたい思っていました。そんな時にTikTok LIVEがスタートすると聞き「ライブ配信で歌にチャレンジしよう」と参加を決めました。

夏絵:私がTikTok LIVEを始めたのは、ほんのいたずら心からです。他のプラットフォームでずっとゲーム配信をしていたのですが、喋ることに疲れてしまって……。そんな時TikTokの動画を何となく眺めていたら、かわいい子たちが踊っていたんです。「この動画、ずっと見ていたいな」と思いました。TikTok動画の尺は15~30秒ぐらいのものが多いので「ライブ配信でもっと長く見ていられたら、みんな癒されるはず」と思い、TikTok LIVE配信を始めることにしました。

1週間でフォロワー10万人増!確かな数の手応え

MZ:SeKiA!さんも夏絵さんも、新たなチャレンジをする場としてTikTok LIVEを選んだということですが、実際始めてみていかがでしたか。

夏絵:視聴者数でいうと、初動で約500人、アベレージで70~100人ぐらいでした。他のプラットフォームで配信をしていた頃のすごく調子が良い回を優に超える数字からスタートしたので、無言配信の手ごたえを感じましたね。もっと皆さんに喜んでもらえるよう、コスプレなどをして世界観を構築していったところ、1,000人、2,000人、さらには1万人と視聴者数が増えていきました。いわゆる“バズ”というものですね。

 私は配信中一切喋らないので、見ている方一人ひとりの想像力が働くのだと思います。配信中はいただいたコメントを受けて「なるほど、そう思われるならこうしよう」とリアルタイムにパフォーマンスをブラッシュアップしています。私たちはこれを“思考実験”と呼んでいるんです。投稿されたコメントを基にコンテンツを作り上げ、皆さんと一緒に楽しみながら配信しています。フォロワー数・総視聴者数ともにどんどん増えている状況です。

SeKiA!:私はTikTok LIVEでウタ(映画「ONE PIECE FILM RED」のキャラクター)のコスプレをして歌ってみたところ、1週間でフォロワーが約10万人増え、配信だけでなくTikTokの通常投稿も多くの方から見てもらえるようになりました。

 視聴者数と同時に認知度も上がったと実感しています。TikTok LIVEを始めてからは、街を歩いていても「ウタちゃんのコスプレをして歌っている人ですか?」と声をかけられるようになったんです。それまでの活動期間ではあまり感じられなかった「ファンの広がり」を感じられるようになりました。

MZ:お2人の話をうかがっていると「次はこうしよう」というトライアンドエラーの姿勢を強く感じます。このような姿勢がフォロワー数や視聴者数といった数字的なインパクトにつながっているのでしょうか。

三宅:間違いなくつながっていると思います。クリエイターとして伸びるか伸びないかは、やるかやらないかにかかっているからです。2人のように、自分で探りながら正解を見つけていく姿勢は非常に大事ですね。

YouTubeやTwitterへの流入も促進

MZ:様々なライブ配信プラットフォームが存在する中、クリエイター目線でTikTok LIVEの魅力はどこにあると感じますか。

SeKiA!:TikTok LIVEでは、純粋に音楽を楽しめていると感じます。イベントへの出演は自分で決められますし、視聴者の方からギフティング(編集部注:投げ銭)をしてもらえないと人気クリエイターになれないということもありません。私のファンの方たちは年齢層が幅広く、学生でギフティングができない方もたくさんいるんです。そのような方たちにも一緒に楽しんでもらいながら活動できています。

SeKiA!さんのTikTok LIVE配信画面
SeKiA!さんのTikTok LIVE配信画面

 また、TikTok LIVEやTikTokで活動していると、YouTubeやTwitterなど私個人のSNSにも来てくれるので「応援してもらっている」と感じますね。この点も他のライブ配信プラットフォームでは感じられなかった特徴です。

夏絵:「みんなでワイワイしたい」「もっと広がってほしい」という私の気持ちにTikTok LIVEは思いっきりハマっていると思います。他のプラットフォームでは、どちらかというと「身内で楽しもう」という雰囲気が強く、トップオブトップの配信者の投稿以外はほとんどシェアされないこともありました。一方TikTok LIVEは、みんなで一緒にワイワイ楽しもうとする文化があるからか、投稿がどんどんシェアされていきます。そのことが総視聴者数やコメントしてくださるフォロワー数にダイレクトに影響していると感じました。

夏絵さんのTikTok LIVE配信画面
夏絵さんのTikTok LIVE配信画面

三宅:コンテンツと出会うきっかけの場としてTikTokがあり、投稿者をより深く知るために他のプラットフォームもチェックして、情報をキャッチアップしているユーザーの動きは確かに見られますね。また、話題が広がっていきやすいようアプリの設計も工夫されています。

クリエイター目線を徹底したサポート体制

MZ:三宅さんは、SeKiA!さんや夏絵さんをはじめとしたクリエイターをサポートする際、どのようなことを意識されていますか。

三宅:私は現在、約400名の様々なジャンルのクリエイターと一緒に仕事をしていますが、どのクリエイターと接する時も「一緒に作っていく」という意識を持っています。クリエイターがいて、視聴者の方がいて、そしてマネジメントする人間がいる。この三者が共通認識を持ってないと、前に進んでいくことはできません。

 また、クリエイター目線を持つことも意識しています。「こうしてください」と私の希望を一方的に伝えることはないですね。そのクリエイターがどうしていきたいかをまずヒアリングし、そのためにTikTok LIVEをどう活用していけば良いのかを伝えています。

夏絵:三宅さんは本当にクリエイター目線を大切にしていると感じます。たとえば「こういう会場を自由に使えたら」「こんな動画を撮りたいけどツテがない」など、もどかしさを感じているところに絶妙なタイミングでアドバイスやサポートをしてくれるんです。まさにかゆいところに手が届く存在だなと。また、私に合ったお仕事を持ってきてくれるのもありがたいです。クライアントにも「夏絵ココの世界観を崩さないディレクションでお願いします」 としっかりと伝えてくれます。

SeKiA!:私は事務所に所属せず個人で活動しているので、三宅さんの存在は本当に心強いです。「ANIMAX MUSIX 2022」の決戦の日、喉の調子が良くなくて不安だったのですが、三宅さんはずっとポジティブな言葉をかけ続けてくれました。マイナスなことを隣で言われると気持ちが落ちてしまいますが、信じて一緒に頑張ってくれる人が近くにいると、私も頑張れます。明るい性格の三宅さんが担当で本当に良かったです。

視覚→聴覚の順に情報の心地良さを追求する

MZ:トップクリエイターであるSeKiA!さんや夏絵さんがTikTok LIVEで人気を維持するために意識していることはありますか。

夏絵:自分が楽しむことですね。自分が飽きてしまったら、見ている皆さんも楽しくないと思います。本当に不思議なのですが、自分が「楽しめていない」と感じる日は総視聴者数も下がっているんです。

夏絵:視聴者の皆さんに楽しんでもらうために意識しているのは、視覚情報です。目に見える情報から良し悪しを一瞬で判断されてしまうのがTikTokです。「視覚的にどれだけ綺麗であるか」「何か惹かれるものが画面の中に映っているか」「自分だったら確実に目を留める画面であるか」は常に研究しています。視覚情報を完璧にしたら、次は聴覚ですね。BGMが自分の声に合っているかを意識したり、自分の声の周波数を調整したり。心地良い音が画面から出ているかを確認します。

SeKiA!:私も自分が楽しむことは大切にしています。私のファンの中には「SeKiA!が楽しんでいるのを見るのが好き」と言ってくれる方が多いので、自分の素直な気持ちを伝えるように意識しています。メジャー/マイナーを問わず自分の好きな曲なら配信するという姿勢が、結果的に皆さんに響いているのかもしれません。あとは、コスプレするキャラクターの細部まで忠実に再現し、役に徹することも心がけています。

誰に何が刺さるかわからないからおもしろい

MZ:SeKiA!さんと夏絵さんが今後クリエイターとして挑戦したいことや、これからTikTok LIVEでの配信を検討している人に向けたメッセージをお聞かせください。

SeKiA!:今後は海外を含め、よりたくさんの方々と一緒に音楽を楽しんでいきたいです。私は主に夜にライブ配信をしているので、視聴者の方から「良い一日を過ごせたな」と思ってもらえる配信を届けていきたいですね。

 好きなことがわからない方や夢を見つけられない方、「自分なんて……」と諦めてしまっている方──様々な人がいると思います。そんな方々もTikTok LIVEを通して好きなことや挑戦したいことを見つけられると思いますし、私もそのきっかけとなる配信をしていきたいです。

夏絵:私はTikTok LIVEで自分の世界が変わりました。今度は私が皆さんの世界を変えていきたいです。TikTok LIVEという場所で、自分の中にしかない感覚・感情になる前の感覚をどんどん刺激して、好きなものを見出してもらうことが私の願いなので、そんな刺激を世界に届けられたら良いなと思います。

MZ:お2人のコメントを踏まえて、三宅さんの今後の展望をお聞かせください。

三宅:TikTok LIVEを運営する側としては、ライブ配信を通じてこの2人のように新しいスターや世の中に影響力を持つ人を輩出していきたいと考えています。ゆくゆくは、ライブ配信を文化にしていきたいですね。ライブ配信は時間と距離の壁を越えられるので、普段出会えないような人たちとの交流が生まれやすいです。TikTok LIVEは表現が数字に直結するところも特徴なので、個人のクリエイターだけでなく、クリエイターを抱える事務所の皆さんにも積極的に参加してほしいです。

三宅:TikTokには世界で10億以上のMAUがいるので、誰に何が刺さるかわかりません。表現したいものがある人はもちろん、とにかく自分を変えたい人、一度諦めた夢に再チャレンジしてみたい人、どんな人でも人気クリエイターになる可能性があると言えます。やりたいことがわからないなら、僕たちと一緒に見つけていきましょう。ただ、僕が一方的に何かをやらせることはできません。能動的に動いてくださる方には、いくらでも時間を割いてサポートしたいです。

「TikTok LIVE ALL STARS 2022」開催決定!

今年TikTok LIVEで活躍したクリエイターの表彰と、パフォーマンスの披露を行うイベント「TikTok LIVE ALL STARS 2022」を12月27日(火)に開催します。当日はTikTok LIVEにてイベントの様子を生配信!ぜひご視聴ください。

 

「TikTok LIVE ALL STARS 2022」概要
■開催日時:2022年12月27日(火)17:30~(予定)
■視聴方法:TikTok LIVE Japan公式アカウントから視聴いただけます

詳細は特設サイトをご覧ください

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/12/21 15:44 https://markezine.jp/article/detail/40769