Mirakl(ミラクル)は、1月30日、デジタルコマース総合研究所の協力のもと、レポート「国内BtoC-EC市場の近未来予想と活性化への期待」を発表した。同日に開催された記者会見には、Mirakl 代表取締役社長 佐藤恭平氏とデジタルコマース総合研究所 代表取締役 本谷知彦氏が登壇。国内EC市場の活性化に向けての考察を共有した。
Miraklは、French Techを代表するユニコーン企業。同社のSaaSプラットフォームを活用することで、自社eコマースサイトを外部のセラーとともに自社ブランド・マーケットプレイスとして成長させることができる。
本レポートを執筆したデジタルコマース総合研究所の本谷氏によると、「拡大中の国内EC市場だが、2030年前後には20兆円で第一次ピークアウトが到来する」と予測。EC市場の成熟に伴い、より大胆な施策が重要な時代になると指摘する。
日本は小売・流通網が発達しているからこそ、ECに力を入れていない企業もまだ多い現状だが、ミディアムサイズプラットフォーマーの台頭やD2Cの隆盛が、EC市場を再活性化するカギとなるという。
一方、Miraklの佐藤氏は、自社ECをマーケットプレイス化し、事業成長を遂げた事例を共有。米国を代表する老舗百貨店のメイシーズは、自社ECサイトをマーケットプレイス化することで、圧倒的な品揃えを低リスクで実現した。MDの充実により、課題であった若年層の取り込みにも成功。「より幅広なメイシーズ」として消費者認知を獲得したという。
北米トップ20のEC事業者のマーケットプレイス採用率は、実に65%に上る。「ネットワーク効果が働くからこそ、プラットフォームビジネスは先発優位。今こそチャンス」と、日本市場においてマーケットプレイスに取り組む意義について佐藤氏は提言した。
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