ショート動画の現状と種類
ショート動画は、認知度アップやターゲットへのアプローチに効果的な手段の一つですが、バズらせるのは容易ではありません。バズるショート動画を制作するためにも、まずはショート動画の現状や種類などの基本から把握しておきましょう。
ショート動画の現状
ショート動画は世代を問わず、よく利用されているサービスです。再生回数が数百万回を超えるものは「バズる」と呼ばれ、社会的に大きな影響を与えることもあります。ただ、ショート動画は「再生回数が多いもの」と「なかなか再生回数が伸びないもの」とで、差が広がっている現状です。
とくに初心者の場合、どれだけコンテンツを作成しても、なかなか認知されないといったケースも珍しくありません。再生回数を増やすには、同じジャンルのコンテンツに埋もれないように、ほかにはないオリジナリティや魅力的な内容を盛り込む必要があります。
ショート動画の種類
ショート動画はさまざまなプラットフォームで利用でき、代表的なものとしては以下のとおりです。
提供サービス・最大再生時間・フォーマット(形式)・使える機能
YouTube(YouTubeショート)
最大60秒・9:16(横:縦)・正方形
- ナレーション機能
- 予約投稿機能
- フィルター機能
TikTok
10分・9:16(横:縦)
- フォトモーション機能
- お題エフェクト
Instagram(リール)
最大90秒 ・9:16(横:縦)・レイアウト変更機能
- テンプレート機能
- 位置合わせ機能
使える機能や再生時間などは、プラットフォームによって異なることがわかります。
ショート動画は、気軽に視聴できることが魅力です。移動中や休憩中などの隙間時間によく利用されています。ショート動画をバズらせるためには、自分のコンテンツや戦略にマッチしたプラットフォーム選びが重要です。
バズるショート動画をつくるポイント
バズるショート動画をつくるときは、以下の9つのポイントを考慮しましょう。
- 注目されるようなタイトルを考える
- 冒頭はユーザーを惹きつけるような内容にする
- 最後まで見たくなるような工夫をこらす
- 統一感のある構成にする
- ループされやすい終わりにする
- 自然体を意識したつくりにする
- 独自性を盛り込む
- ユーザーがコメントしやすい仕掛けづくりもおすすめ
- トレンドに応じてPDCAを実施する
注目されるようなタイトルを考える
タイトルは、動画を見てもらううえで入口となるものです。ユーザーに注目されるような魅力的なタイトルをつけることで、コンテンツを見てもらいやすくなります。
タイトルには、内容を連想させるようなワードを盛り込むのがおすすめです。まったく内容をイメージできないタイトルだと、どういったコンテンツなのかわからず、実際に視聴してもらうのは難しいでしょう。タイトルで内容を少し想像させ、結末への導線とすることで、ユーザーの興味を引きやすくなります。
冒頭はユーザーを惹きつけるような内容にする
ショート動画は、冒頭の内容がとても重要です。ユーザーは冒頭の2~3秒ほどで見るかどうかを判断するとされており、「つまらない」と感じたときはスキップされる可能性があります。
コンテンツを見てもらうには、冒頭にインパクトを出し、まずは「面白そう」「見てみようかな」と思ってもらうことが必要です。冒頭には珍しいものや見ないことのデメリットなど、ユーザーの興味を引くようなインパクトのある内容を盛り込みましょう。
最後まで見たくなるような工夫をこらす
ショート動画をバズらせるには、コンテンツを最後まで見てもらう工夫も大事です。最後まで見てもらえる動画は、良質なコンテンツと判断され、プラットフォームからの評価も得やすくなるとされています。おすすめやトレンドにピックアップされると、ユーザーの目に触れる機会も増えるため、バズりやすくなるでしょう。
最後までコンテンツを見てもらうには、動画の中盤付近で「なぜか最後まで見てしまう」「最後が気になる」と感じてもらうことが必要です。意外性や新しさなどを取り入れ、思わず最後まで見たくなる工夫をこらしましょう。
統一感のある構成にする
ショート動画の構成は、統一感を意識しましょう。ユーザーはお気に入りの動画が見つかると、同じようなストーリー構成を好んで見る場合があります。アップロードするたびに視聴してもらえるようになれば、ファンの獲得につながるでしょう。
そのほか、構成においてはテンポづくりをはじめ、離脱を防ぐ要素を取り入れることが大切です。音楽やカット割りなどの工夫を取り入れ、テンポよく視聴できる構成にしましょう。
ループされやすい終わりにする
ショート動画をバズらせるには、ループされやすい仕組みづくりも必要です。ショート動画には、最後まで見るとまた最初から始まる「ループ」が搭載されたものがあります。ループはコンテンツの評価にも影響すると考えられており、多くの人に視聴してもらうにあたり重要な要素です。
終わりと分からないような工夫でループを滑らかにしたり、テンポを早めて繰り返し視聴できるようにしたりして、ループが起きやすい状態をつくりましょう。
自然体を意識したつくりにする
ショート動画では、自然体を意識したコンテンツづくりがおすすめです。ジャンルにもよりますが、リアル感のあるほうがユーザーからの共感も得やすく、最後まで見てもらいやすくなります。
なお、つくり込み過ぎて誇張な内容になったり、あからさまな演技が入ったりしてしまうと、ユーザーからの信用性が低下する可能性があります。魅力を伝えたりインパクトを与えたりするのは重要ですが、ユーザーを不快にさせない程度にしましょう。
独自性を盛り込む
バズるショート動画をつくるには、独自性を盛り込むことも重要です。自分らしさをコンテンツに取り入れることで、ユーザーに覚えてもらいやすくなります。
たとえば、テキストやアイコンにほかにはない要素を盛り込めば、ユーザーの記憶に残りやすくなるでしょう。 記憶に残ると、次の動画も視聴してもらえる確率が高まります。
ユーザーがコメントしやすい仕掛けづくりもおすすめ
ショート動画をバズらせるには、コメントしやすい仕掛けづくりもおすすめです。手軽にコメントできる動画は、ユーザーからの拡散にも期待できます。
コメントしやすい仕掛けづくりでは、コンテンツにツッコミ要素を入れたり、共感が得られるような情報を盛り込んだりするのが効果的です。
トレンドに応じてPDCAを実施する
バズるショート動画づくりでは、トレンドに応じてPDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)を実施することもポイントです。ショート動画をバズりやすくするにはトレンドを取り入れるのも効果的ですが、トレンドは短期間で変化する場合があります。常にトレンド感を出すには、トレンドの変化に対応したコンテンツづくりが必要です。
ショート動画づくりは、おおきく「企画・制作・編集」の3ステップでおこないます。定期的にこの3ステップのPDCAを回すことでトレンド感をつくり、バズりが狙える動画を制作しやすくなります。
ショート動画を活用するメリット
つぎにショート動画を活用するメリットを見ていきましょう。メリットを理解しておくことで、ショート動画ならではの強みを活かしたコンテンツを制作しやすくなります。
最後まで見てもらいやすい
ショート動画は再生時間が短いため、最後まで見てもらいやすいことが魅力です。なかでも縦型動画は完全視聴率が高めとされており、ユーザーにメッセージを伝えやすく、ブランドや製品に関する認知度の向上に期待できます。
ターゲットへ効果的なアプローチがおこなえる
ショート動画を掲載できるプラットフォームは、特定のユーザーが集まりやすい環境です。たとえばTikTokやInstagramは、若年層を中心によく利用されています。またプラットフォームにはユーザーの興味や行動から、関連性の高いコンテンツをおすすめする機能が搭載されています。
こういった特性をうまく活用することで、ターゲットとなるユーザーへ効率よく情報を届けられるでしょう。
広告よりも表現の自由度が高め
ショート動画を提供するプラットフォームでは、BGMやエフェクトをはじめ、さまざまな編集機能を利用できます。従来の広告の場合、制限があったり、それなりの費用が発生したりして、表現できる幅が限られることがあります。
一方でプラットフォームの機能を活用すれば、手軽に表現の幅を広げることが可能です。独自性豊かなプロモーションが実施できるので、バズりや拡散を狙いやすいでしょう。
魅力的なコンテンツを制作してショート動画をバズらせよう!
ショート動画は、ターゲットに自分や企業の魅力を効果的に伝えられる便利なサービスです。バズらせることができれば、効率よく多くの人に自分や自社製品をアプローチできます。
一方でショート動画の配信はライバルも多く、バズらせるのは容易なことではありません。ユーザーを惹きつける冒頭にしたり、トレンドに応じてPDCAを繰り返したりするなど、さまざまな工夫が必要です。
本記事でご紹介したコツを参考に魅力的なコンテンツを制作し、バズるショート動画づくりに取り組みましょう。