2025年9月24日、電通シニアラボは全国の55~79歳男女1,800人を対象に「令和シニア・プレシニアの生き方調査」を実施したと発表した。本調査は、現代シニア層の意識や行動把握を目的としている。主な調査結果をもとに、5つの視点でシニア世代の心理や行動の特徴を報告する。
50代後半で「孤独感」と「将来の迷い」がピークに
「孤独を感じることが多い」としたのは、55~59歳男性で35.6%、55~59歳女性で37.2%に上った。60代(26.5%)、70代(19.0%)と比べても高い数字となっており、還暦前の世代が最も孤独や不安を抱えていることが明らかとなった。

選択肢「孤独を感じることが多い。」(タップで画像拡大)
また「今後の人生の生き方について迷っている」と答えたのは、55~59歳男性で53.9%、女性で52.8%。60代(38.4%)、70代(23.1%)と年齢が上がるにつれて大きく減少している。
女性55~59歳は離婚意向が高く、夫婦の時間に消極的
「財産や子どものことなどを気にしなくて良いなら離婚したい」という回答は男性13.9%に対し、女性18.6%。特に55~59歳女性は25.2%と最も高かった。

下記の項目がどの程度あてはまるか、ひとつお選びください。
選択肢「財産や子どものことなど一切気にしなくて良いなら、いまのパートナーと離婚したい。」
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「パートナーとの時間を大切にしたい」と答えたのは男性76.9%、女性62.6%。最も割合が低かったのは55~59歳女性(56.1%)で、夫婦関係への積極性の低さが目立つ結果となった。
男性はモテ願望、女性は友人重視
「モテたい」と考える男性は53.1%と半数を超え、女性は25.9%だった。一方、「一緒に遊んだりおしゃべりできる友人・知人がいる」と回答したのは男性47.6%、女性67.3%と、女性のほうが人とのつながりを重視する傾向が強い。

ひとつお選びください。
選択肢「モテたい。」(タップで画像拡大)
断捨離志向は60代女性で特に顕著
「今あるものを処分・整理したい」と答えたのは全体で79.8%。60~64歳女性では93.9%に達し、55~59歳女性(85.0%)と比べても整理意欲が高い。さらに「人生をもっと良くしたい」シニアは78.9%、「多少高くても自分の気に入るものを買いたい」も73.2%と、前向きな生活意識が見て取れる。

今のあなたのお気持ちとしてどの程度あてはまりますか。
選択肢「今あるものを処分したい、整理したい。」(タップで画像拡大)
新しい挑戦・人生満足度は年齢とともに増加
「新しいことに挑戦してみたい」は全体で48.5%。女性は年齢を重ねるほど割合が増え、70代で51.3%となった。また、自身の人生に「80~100点」と付けた人の割合は、55~59歳で23.6%、60代で32.8%、70代で39.2%と、年齢とともに上昇している。

選択肢「新しいことに挑戦してみたい。」(タップで画像拡大)
調査概要
調査名:令和シニア・プレシニアの生き方調査
調査対象:全国の55~79歳男女
サンプル数:1,800名
調査手法:インターネット調査
調査期間:2025年5月16日~18日
調査委託先:電通マクロミルインサイト