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イベントレポート

東アジアの小さな広告祭から垣間見えた国際広告祭の潮流

欧米の国際広告祭で賞を獲るための広告

 例えば、電通/マザーズ制作のNON-BLINKING WOMAN (森永・カレドショコラ)や、電通/GEEK PICTURES制作のTHE BIG TEST(セコム・ホームセキュリティ)といった、カンヌ国際広告祭の受賞作品は、国内で日常的に目にする一般的なTVCMとは明らか に異なり、長尺であることが多いです。こういった作品は、広告賞の受賞作品として目にする機会はありますが、普段、TVで放送されているところを目にすることはほとんどありません。さらに、ストーリーを最後まで溜めて、大どんでん返しをするという構成は、非常に 欧米的で、欧米の国際広告賞を獲るために設計されたのでは、と感じます。

 確かに、視聴者目線で判断しても、TVCMとしては非常に面白いと思いますし、個人的には大好きですが、日常で目にするような、もっと「日本な」広告が受賞作品に入ってもおかしくはないのではないでしょうか。欧米の審査委員には、分からない面白さを東アジアの審査委員なら理解できるといことは、多いにありえます。「東アジア」という地域を背景に、AD  STARSだからこそ評価できる作品の受賞が増えていったとき、もっとAD  STARSは面白くなると思いますし、個人的にもそうなって欲しいと願っています。

 また、そのためには、出品者側の変化も求められるかもしれません。欧米の国際広告祭では、理解、評価されなさそうな「日本な」広告を出品してみるという変化です。

 さて、私のチームの結果はというと…、惜しくも審査委員賞に留まりましたが、24時間という、限られた時間で、集中的に、企画を考える作業は、非常にスリリングで楽しいものでした。また、出場して何より良かったと思うのは、同世代の東アジアのライバルたちに、大学生という段階で会うことができたことです。とある韓国のチームは、韓国内での学生向け広告コンペティションの常勝チームであり、国内のコンペティションで、20以上の受賞歴があると話していました。

 今後、広告業界へ進む私にとって、彼らとの時間は、非常に刺激的なものでした。東アジアのライバルたちを見据えつつ、精進していきたい、と思っています。

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この記事の著者

六反 孝幸(ロクタン タカユキ)

環境情報学部4年。小川克彦研究室(情報デザイン)、秋山美紀研究会(メディア研究)所属。 やり場のない若いエネルギーを企画を考える ことをはけ口に解消している23歳。体組成の ほとんどが「エロ」と「バカ」成分であること が、今年の健康診断で判明。2007年4月より 鈴木雅陽と組んで、おもしろ企画ユニット「いるかさんチーム」として活動中。モバイル広告大賞に入選した「オトノリ」プロジェクトのサイトはこちらへ

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2008/12/27 11:00 https://markezine.jp/article/detail/6167

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