方程式が存在しないモバイルSEO
サイトアクセス数増大のために不可欠なSEO対策。最適化を行い、検索上位に表示されることによって`検索連動広告と比べても約3~4倍もの効果が得られるという。梅澤氏は、モバイルについての施策を考える上で、まず重要なのはPCとの違いを明確に把握することであると力説する。
たとえば、PCの場合、対象となる検索エンジンはYahoo!とGoogleで95%を占めているのに対し、モバイルの場合はそこにキャリアの公式エンジン3つが加わる。それよりも影響が大きいのが、index対策・内部対策の効果だ。梅澤氏は「モバイルは意識的にindexをさせる必要があり、難易度も高く時間がかかる」と語り、「そもそもクローラーがまわってくる頻度が低く、PCサイトで3~7日間ほどに対して1か月ほど掛かる場合もある」とその反映の難しさを強調した。
また、内部対策についても画面が小さいため情報量が少なく、1ページで対策できるワード数が限られていることや、サイト構造を明確にしておく必要性が高いこと、また、フルFLASHへの対応が不十分なために上位表示が厳しいことなどが挙げられた。
外部対策も歴史自体が浅いため「オーソリティサイト」と呼ばれる、リンクすることによって価値のあるサイトが存在せず、従ってサイトの価値向上のための「被リンク」施策が不可能となる。さらに日本がモバイル先進国であることもあって、海外からのナレッジ・情報がなく、手探りで行っていかねばならない状況にあるという。
そうしたモバイルSEOの現状を鑑みて、梅澤氏は「PCサイトよりも内部対策に比重を置く方が得策。その比率は外部対内部で5対5」と実感を述べる。事実、SEOをきっかけにサイトが抱えている問題が表出するケースが多いという。