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ビジネスマンのための必読オンラインマーケティング塾

第8回 Web2.0以降のデザイン・プロセス(前編)


「デザイナー中心のデザイン」から「ユーザー中心のデザイン」へ

 Webの利用形態、それを支える技術やデザイン手法、こうしたものすべてが多様化する現在、問題となるのは「何を選択すればユーザーと組織の要求を満たす最適解なのか」ということ。そして、その最適解を見つける方法が必要とされているのです。

 かつてのように限られた選択肢の中でデザインを行うのであれば、Webデザイン・チームの経験や勘だけでもなんとか最適解にたどり着くことができたかもしれません。しかし、目的達成のための手段であるデザイン手法が多様化し、かつ、その目的となる利用シーンやそれに応じたユーザーの要求が多様化している現状を考えると、それはもはや不可能な段階になってきていると言えるでしょう。

 もはや、どの選択肢を選ぶかの判断は、ターゲットとなるユーザーが実際にどのようにWebを利用し、どんな要求を持っているのかを細部にいたるまで把握することなしには行なうことはできないはずです。

デザイン手法の多様化がもたらす課題

 デザインの選択肢が少なく、ユーザーの利用目的も限られていた時代には、それほど深くユーザーの利用状況を把握しなくても、大きな問題が起こることはあまりなかったと思います。なぜなら、どのサイトも基本的な使い勝手に大きな違いはなく、Web全体にある程度のトーンやマナーが形成されていたからです。当時は経験豊かなデザイナーが、自身の経験と勘によるヒューリスティックな視点でデザインを行うことが可能であり、それによってある程度のユーザビリティは確保できていたのだと思います。

 

 しかし、現在のようにユーザーの利用シーンと実際の利用状況が多様化し、さらには様々なデザイン手法がサイト間の使い勝手に大きな差を生み出している現状においては、そうはいきません。利用シーンの数だけ適切なデザインは存在しますし、ユーザーのリテラシーや普段使っているツールの違いによっても適切なデザインは異なってきます。デザインのプロセスにおいては、まずターゲットの利用状況を把握することが重要度を増してきており、これまでの「デザイナー中心のデザイン」から「ユーザー中心のデザイン」への大きなシフトが必要になっているのです。

 続いて後編では、効果的なWebデザインを支える「デザイン・プロセス」について具体的に説明します。

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この記事の著者

棚橋 弘季(タナハシ ヒロキ)

芝浦工業大学工学部(建築学専攻)卒。マーケティング・リサーチ、Web開発等の仕事を経て2003年より株式会社ミツエーリンクスに。現在はWebを使ったマーケティングに関する企画や自社サービスの開発に従事。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/02/09 11:31 https://markezine.jp/article/detail/710

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