日本文藝家協会や日本音楽著作権協会(JASRAC)など、音楽・美術・写真・マンガなど各分野の著作権の権利者団体で構成されている「著作権問題を考える創作者団体協議会」は、著作権保護活動の基盤となる、著作権情報の一元的なデータベースを整備し、ポータルサイトを構築して公開することを発表したことを、2月24日、複数のメディアが伝えた。
「著作権問題を考える創作者団体協議会」は、著作権保護期間を従来の50年から70年へ延長することを求めるために結成された団体。作家の三田誠広氏が議長を務め、保護期間の延長問題だけでなく、著作権に関するさまざまな問題について活動を行っている。
今回発表されたポータルサイトで提供されるのは、著作物の名称や著作者名、利用に関する基本情報。さらに、利用許諾から使用料の徴収までも一元管理するシステムも整備される予定で、公開までには2年近くの時間がかかるもようだ。
「著作権問題を考える創作者団体協議会」が求めている著作権保護期間の延長については、2006年12月にシンポジウムが行われ、賛成派として三田誠広氏、松本零士氏、反対派として平田オリザ氏、冨田倫生氏、山形浩生氏、ローレンス・レッシグ氏が参加し、白熱した議論を展開した。
参考資料:
「著作権整備へ、JASRACなどが「検索サイト」構築」 (YOUMIURI ONLINE)
「検索から使用料の徴収まで一元管理--著作権団体が共同のシステムを構築へ」(CNET Japan)
「著作権保護期間は延長すべきか 賛否めぐり議論白熱」 (ITmedia)