Q. はじめに貴社の事業内容を教えてください
複数のインターネットサイトを運営しています。具体的には10万件以上の求人情報を掲載している「インディビジョン[転職]」や「インディビジョン[バイト]」など、特定の業界やコンテンツカテゴリに特化したサイトなどを運営しています。
インターネット上にはたくさんのサイトが存在していますが、現状、誰にでも便利なインターネットの特性が十分に発揮された環境になっているとは言い難いと思います。ユーザー視点で必要とされるサイトを考え、企画・開発・運営をしています。
Q. インディビジョンに参画する以前のキャリアを教えてください
大学卒業後の2002年に有料職業紹介会社へ入社し、同業界で3社、トータルで3年間半ほどマーケティングや事業企画・開発業務に従事しました。当時は、実績や経験がないにもかかわらず、「こんな風にしたら、もっと面白くなるのではないか…」といったことばかり考えながら仕事をして、いろいろな方にご迷惑をおかけしました。
Q. インディビジョンに参画した経緯を教えてください
大学で地球環境問題を専攻しており、地球環境関連の事業を創りたいという強い想いがありました。社会人を3年間ほど経験し、地球環境関連での起業を真剣に考えたのですが、事業化の可能性があるビジネスモデルをイメージすることができませんでした。
そこで、「やりたい事業をできる状態にまで自分を成長させる」ことに目標をシフトし、今までの経験を活かして現在の事業の骨格を作りました。当時、同じ会社で働いていた弊社社長の板倉に、この事業プランを話したところ共感を得て、一緒に起業することになりました。
Q. 「ポータル・オブ・ポータルズ」という貴社の事業概念とビジネスモデルに関して教えていただけますか?
概念と言われるほど大したモデルではないのですが、特定コンテンツカテゴリの関連主要サイトの情報を集約するバーティカルポータルサイトサービスです。
多くのユーザーが満足するサイトとは、各ユーザーのさまざまなニーズに合った情報が掲載されているサイトであり、掲載されている情報の質と信頼性が担保されているサイトであると考えました。例えば転職情報サイトの場合、主要な転職情報サイトの情報が網羅されているサイトに、ユーザーの潜在的なニーズがあるだろうと。また、情報を集約して横断検索・閲覧ができるようにするだけではなく、1つのサイト内でアクション(応募)もできたら便利だと考え、それも作りました。
一般的な転職情報サイトの場合、「ユーザーである求職者」と「クライアントである求人企業」が“お客様”というビジネスモデルになります。しかし、我々のお客様は、ユーザーは求職者ですが、クライアントは転職サイトとなります。今は同じようなサイトがかなり増えましたが、横断検索と応募の両方ができるサイトが、当時はありませんでした。
Q. 複数の他サイトの情報(コンテンツ)を1つのサイトに集約するバーティカルサイトに合う業種と合わない業種のポイントを教えてください
バーティカルサイトに合う業界は、商品数の多い業界であり、検索と情報比較の重要性が高い業界です。
例えば自動車業界の場合、新車業界はバーティカルサイトの必要性は限りなく低く、中古車業界はバーティカルサイトの必要性は高くなります。新車の場合、自動車メーカーが提供する新車はおそらく100種類程度。検索機能が必須になるようなサイトにはなりません。
一方、中古車の場合、車種としては新車と同じ100種類くらいだったとしても、価格、年式、状態、販売エリア等々の条件があり、存在する台数分、コンテンツの価値が発生するので、検索機能や情報比較機能が必須であり、バーティカルサイトが合う業界と言えます。