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RSS関連から事業を拡大 「フィードフォース」のすべらないサービスの作り方

 毎回ユニークな事業を行っている企業の経営者にインタビューする「すべらない事業のつくりかた」。第26回は、株式会社フィードフォースの塚田耕司氏にお話を伺いました。RSSフィードサービスの提供からスタートし、現在では様々なマーケティング支援サービスを提供している同社。そのすべらない秘訣とは?(バックナンバーはこちら)

Q. 事業内容を教えてください

 元々はフィードテクノロジーを使ったマーケティングの仕組みを提供するところから出発しましたが、現在は、「価値ある情報を、それを必要とする人のところに届ける『仕組み』を提供する会社」と定義しています。

 具体的には、下記のような仕組みを企業に提供しています。

  1. RSSフィードの管理配信システム
  2. マルチデバイス/プラットフォーム向けのサテライトサイト構築・運用サービス
  3. ソーシャルコマース支援サービス

 (1)が当初の事業の出発点で、サイト運営者が簡単にRSSフィードをマーケティングに活用できるサービスです。RSSというデータ形式/プラットフォームを通じて、タイムリーにユーザーに情報提供できる仕組みとして提供しています。

 (2)は、既存サイトのデータを活用して、多デバイス/多プラットフォーム/多目的向けに最適化されたサテライトサイトを提供するサービスです。こちらも同じく、様々なデバイス/プラットフォームを超えて、情報が欲しいユーザーに欲しいタイミングで届けることを目的としています。

 (3)は、Eコマースに特化した、リリースしたばかりのサービスです。既存のサイトにソーシャルストリームの情報を付加することによって、今までよりも豊かな購買体験や情報提供を実現するソリューションです。上記2サービス同様、ユーザーに対し価値ある情報を付加する/届けるということを意識しています。

フィードフォースWebサイト
フィードフォースWebサイト

Q. 会社を立ち上げるまでのキャリアを教えてください

 1992年に、京都大学工学部を卒業。卒業後、銀行に入行し4年ほど営業職についていました。その後、1996年にWebの制作会社である株式会社ルートコミュニケーションズを友人と共に設立し、2006年にネットマーケティングに特化したサービスを提供する現在の株式会社フィードフォースを設立しました。

Q. Webサービス会社を新たに立ち上げた理由を教えてください

 96年に設立したルートコミュニケーションズは、いわゆるWeb制作会社として事業を展開していました。おかげさまでクライアントにも恵まれ、順調に成長していましたが、クライアントのビジネスやサービスのプロモーション、サイト構築のお手伝いをするうち、既存のWeb制作事業だけではなく、自分達独自のビジネス/サービスをやってみたくなった、というのがそもそものきっかけです。

 また、時代的に「Web 2.0」というコンセプトが注目を集め始め、ブログやSNS、ソーシャルブックマークサービス、写真共有サービス等々、様々なサービスが一度に登場した時期でもありました。そういう環境の変化の後押しもあり、自社のサービス開発と提供をメインに展開していく会社として、フィードフォースを立ち上げました。

Q. 2006年というとWeb 2.0が注目された時期でしたが、その中でなぜRSSフィードだったのでしょうか?

 当時、Web 2.0と呼ばれていたものとして、ブログ、SNS、ソーシャルブックマーク、RSSなどが新しいトレンドとして注目されていました。その中でも、「RSS」は、Web 2.0的なアプローチ/発想のなかで、サイトの情報を流通させる「血液」に近いものだと直感的に感じました。

 また、企業のマーケティングにもおいても、メルマガのようなプッシュ型の情報提供手段に次ぐ、有効な手段になりうると考えたからです。

Q. RSSフィードサービスの営業で苦労された点を教えてください

 当初は、RSSそのものの概念や利用メリットを理解してもらうのに、非常に苦労しました。そのため、“サービスを導入してもらうために営業する”というよりは、“まずRSSを知っていただく”“RSSの認知を向上させる”ために、RSSのマーケティング活用に関する本を出版したり、セミナーを数多く開催したりしたりしていました。

 その後、もうひとつ別な課題として出てきたのが、

  • 当初の想定ほど、ユーザーに浸透しなかった
  • 結局のところ、高リテラシーのユーザーしか使わなかった
  • ブラウザにもリーダー機能として搭載されたが、それもあまり使われなかった

 という問題です。結果的には、これらによりエンドユーザーにRSSが爆発的に普及するということは起こりませんでした。

 その一方で、フィード自体は、Webアプリケーション内のコンテンツアグリゲーションやシンジケーションの一般的な手段・規格として広く使われるようになり、ユーザー向けというよりもシステムにおいて多く利用されるという形で定着するに至りました。

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