YouTubeは、8月21日に公式ブログで、動画上にオーバーレイ広告を表示する「YouTube InVideo広告」の提供を開始したことを発表した。
「YouTube InVideo広告」は動画の下部、画面のほぼ5分の1を広告スペースとして、動画の上に半透明のかたちで表示される。ユーザーがこの広告をクリックすると、関連する広告ビデオが再生され、その間ユーザーが見ようとしていたビデオの再生は一時的に中断される。ユーザーが広告をクリックしなければ、広告は何もしなくても消えるようになっている。
この広告は選ばれたパートナー企業の動画上でのみ展開されており、Wall Street Journalなど複数のニュースサイトでは、Ford Modelのヘアスタイルの作り方を説明する動画で、Time Warner傘下の映画会社が、新作映画「ヘアスプレー」の広告を展開していると紹介している。この広告をクリックすると、映画の予告編が表示され、リンクをクリックすると映画のサイトへ誘導されるようになっている。
このように、いきなりCM動画を再生させずに、目的の動画あるいはサイトへの誘導にいくつかの段階を設けているのは、視聴者にCMをわずらわしいと感じさせないための工夫のようだ。この動画CMフォーマットが、ネットでのCM展開にどのような影響を与えるか注目される。
"You Drive the YouTube Experience"(YouTube公式ブログ)
参考:"YouTube to Start Selling Ads in Videos"(The Wall Street Journal)