「数値は見ている」の落とし穴2 ~分析設計で意識すべきポイント~
データ分析の最中に、「目的がなかなか定まらない」「手戻りが何度も発生する」「分析した結果が施策の判断につながらない」など道なき道に迷い込むことはありませんか?
このような場合、分析設計ができていないと言えます。
冒頭で述べましたが、データ活用におけるデータの可視化では、下記について意識的に分析設計を行うことがポイントとなります。
- 『目的』の明確化
- 『アクションの判断を促すための情報』とは何か?
- どのように『解釈できる形で表現』すべきか?
- どうすれば『正確に算出』できるか?
- メール施策Aの継続判断をしたい。
- メール施策AのCVR,ROIを確認
- 継続基準のCVR,ROIとグラフで可視化
- メール施策にコストとCV・売上を紐づける
- メール施策AとBのどちらを採用したいか判断したい。
- メール施策AとBのCT,CTR,CV,CVR,ROIを確認
- 各指標の差異をグラフで可視化
- メール施策にCT,CV,売上を紐づける
データ活用のためには、可視化した数値により施策の実施判断や設計に活用できるかを、具体的にイメージしておくことがポイントとなります。分析設計ができるか、これが分析者にとって重要なスキルと言えるでしょう。
また、4.の「正確に算出」については、定義だけでなく、実際にはデータ加工スキルが必要になります。ここではデータ加工のスキルについての詳細は省きますが、ちょっとした余談を紹介しましょう。データを集計していて気づいたら合計値がずれていた…という経験はありませんか? 下の表をチェックしてみてください。
実はこれ、経験則になりますが、データ加工でミスをしやすい人の特徴を上げてみました。みなさん共感できませんか? 普段何気ない行動が、数値の正確性を担保するのであれば、意識しないわけにはいきませんよね。
さて、これまで分析環境と分析設計について、注意すべきポイントについて述べてきました。次は、知っておいて損はない「解釈」のポイントについて、陥りやすい間違いの例をあげながらご紹介したいと思います。

