日本式ラーメンの世界進出
新横浜ラーメン博物館の調査によると、ラーメン店の数が最も多いのは、アメリカの305店舗で、タイ(171店舗)、シンガポール(148店舗)、中国(125店舗)が続いている。世界のラーメン店の数(2013年2月現在)を見ると、欧米、アジアを中心に店舗数が増えており、世界で1000店舗を超えている。
世界各国でラーメン店が誕生したのは今から30年ほど前。NYの「SAPPORO」(1975年)、パリの「HIGUMA」(1984年)が先駆けとなった。これらの店は、日本に店舗がなく、現地の日本人が始めたもの。そして、日本のラーメン店が海外進出したのは1992年、「8番らーめん」がタイに進出したのが始まりと言われている。その後2000年代中頃から一気に日本の有名ラーメン店が海外進出を果たし、徐々にラーメンの注目度が高まってきた。
高まる日本食への注目度、ラーメンが「日本食新御三家」に
10年前の日本食の代表といえば「寿司・天ぷら・刺身」だったが、この10年で変わりつつある。「訪日外客訪問地調査」(JNTO 2009年「訪日外客訪問地調査」)では、訪日外国人が期待する動機として長年1位の座にあった「ショッピング」に代わり、「日本の食事」が1位となっている。そして、「特に満足した日本の食事」のランキングででは、天ぷらに代わり、ラーメンが2位にランクインしている。
こうしたラーメン人気の背景にはアニメなどのサブカルチャーの影響や、日本式の「ダシ」の「UMAMI(うま味)」への注目もあるようだ。
開館20年目を迎えた新横浜ラーメン博物館は、世界のご当地ラーメン店(日本にお店がなく、現地の気候・風土・食文化を取り入れたラーメン店)を4月24日にオープンする。さらに世界のラーメン事情を動画で紹介する「World Ramen Report」を5月1日から配信する。
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