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日テレが、セカンドライフ、モバゲー、そしてミクシィと連携―ネット連動型テレビ番組の行方

 1992年から1994年まで放送された、フジテレビの子供向け番組「ウゴウゴルーガ」が、CG映像で話題を呼んでからはや15年。日本テレビは、3D仮想空間「セカンドライフ」内で番組全編を収録し、それを地上波で放映する新番組をスタートさせた。日本テレビは、そのほかにもネットと連動させた番組づくりに挑戦している。

ネットと連動した2つの新番組がスタート

 2005年10月、日本テレビ放送網は「テレビも日テレ、ネットも日テレ」をスローガンに、ビデオ・オン・デマンド事業「第2日本テレビ」をスタートさせた。公式ウェブサイトでは、テレビの未公開映像やオリジナルコンテンツを配信すると同時に視聴者からの動画投稿を募り、集まった作品をテレビ番組「でじたるのバカ2」内で紹介しつつ、テレビを通じてお題を投げかけるなどの試みを行ってきた。その「でじたるのバカ2」の最終回で、3D仮想空間「セカンドライフ」内にスタジオを設けて、新番組「デジタルの根性」を全編収録することを発表。10月3日に、はじめての放映が行われた。

 昨晩放送された番組では、千原ジュニアや第2日本テレビの土屋敏男プロデューサーらが3Dのアバターとして登場。慣れないアバターの動きを笑いに変えつつ、セカンドライフでの操作方法を紹介するなど、1人でパソコンのモニターに向かって操作するのとは違った楽しみ方を披露した。セカンドライフでは、ユーザーがアバターや3Dオブジェクトを自由に作成する機能があることから、それらを使って安価にCG映像作品、いわゆる「マシニマ(Machinima)」を作成することができる。「デジタルの根性」は、その手法をバラエティ番組制作に応用した世界初の番組となった。

 また、「デジタルの根性」の放映が始まった10月3日には、携帯向けゲーム&SNSサービス「モバゲータウン」(会員数 約500万)などからの投稿を紹介する「モバポスGREAT」の放映もスタート。さらに、みのもんた司会の昼のバラエティ番組「おもいッきりイイ!!テレビ」では、10月1日からSNSサービス「mixi」(会員数 約1,000万)の日記キーワードランキングの情報を紹介している。

CGMパワーを取り込んだテレビ番組

 その他のテレビ局でも、ネットと連動したレギュラー番組を提供している。テレビ朝日では、検索をネタにしたバラエティ番組「爆笑問題の検索ちゃん」を、NHKでは、番組内で出したお題に携帯から投稿する「着信御礼!ケータイ大喜利」、視聴者からの投稿画像を紹介したり、ネットでの話題を積極的に紹介する「未来観測 つながるテレビ@ヒューマン」を展開している。「つながるテレビ@ヒューマン」では、動画再生画面に字幕コメントを付けて楽しむウェブサービス「ニコニコ動画」(会員数 約300万)で人気の作品を紹介し、それがさらに「ニコニコ動画」に投稿されて話題となっている(追記:このNHKの番組の映像は後に削除された)。

静かにテレビに浸透するGoogle Earth

 そんな中、静かにテレビに浸透しているのが、衛星写真や航空写真を利用したデジタルな地球儀を自由に探索できるサービス「Google Earth」だ。テレビの資料映像としてよく登場する地球の映像に、Googleのクレジットが入っているのに気づいた人も多いだろう。地球全体を俯瞰してピンポイントである地点にズームしていく映像は、Google Earthユーザーにとってはおなじみのもの。それがいつの間にか、テレビ番組制作の現場にも取り入れられているようだ。TBSは、Google Earthとの共同プロジェクトとして、2007年2月から、TBSの人気ドキュメンタリー番組「世界遺産」の情報をGoogle Earthで紹介するプロジェクトを展開している。

 ここで紹介した番組以外にも、ネットユーザーの機動力や話題を取り入れたテレビ番組は多く、ネットに慣れた人にとって、中には首をかしげるようなものもあるかもしれない。しかし、セカンドライフでの試みを始めた「デジタルの根性」は、どこか「首をかしげてもらってもかまいませんよ」というような余裕を感じさせる。これから、どんな番組に成長するのか楽しみだ。

プレスリリース:「『mixi』日記キーワードランキング、「おもいッきりイイ!!テレビ」にコンテンツ提供」
参考:「今日の日テレ深夜枠は注目!モバゲーが連動した新番組「モバポスGREAT」もスタート」
「全編セカンドライフ内収録!日テレの新番組「デジタルの根性」、いよいよ放映スタート」(MarkeZine)

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この記事の著者

井浦 薫(編集部)(イウラ カオル)

MarkeZineで主に書籍を作っています。 並行して、MONEYzineにも力を入れています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2008/09/12 18:44 https://markezine.jp/article/detail/1886

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