マーケターの時代は終わった? 愛されWebサービスのマーケティング
この連載も、いよいよ5回目となりました。第1回、第2回、第3回、第4回では、愛されWebサービスとその事例、理想のチームづくりについてお話しました。今回は、その中で皆さんがメインとしている「マーケティング」部分について考えたいと思います。
巷では、「グロースハック」という言葉が流行っています。また、自社サービスを創る企業では「マーケターの時代は終わった」、これからは「グロースハッカー」が活躍する時代だ。などとも言われています。
果たして、本当にそうなのでしょうか。また、そうであればマーケターたちはどのように今の時代に適応していけばよいのでしょうか。
僕は、サービスを成長させる、いわゆる「グロースハック」の中に「マーケティング」が内包されていると考えています。つまり、マーケターの時代が終わったのではなく、マーケターに期待される仕事の範囲が広がっているのではないでしょうか。
というわけで、はじめましょう!
1.なぜ「マーケティング」だけだと足りないのか?
Markezineの読者の皆さんは、マーケティングをメインとしていると思いますが、まずはその業務を分解してみます。
今のマーケターが担当している業務
- プロダクトの把握
- ターゲットの選定
- コミュニケーションメッセージの策定
- メディアプランニング(広告)
- クリエイティブディレクション
- PR戦略
- ソーシャルメディアアカウントの構築・運用
など、数え上げればキリがありません。しかし、「Webサービスを広める」ためにはもっとしなければならないことがあります。というのも、企業がWebサービスを創るときに期待しているのが、広告に頼らず、自然に拡がるシカケだからです。たとえば、ユーザーがユーザーを呼び込んだり、自然にコンテンツが増えたり、長く使ってくれたり。
これまでのマーケターは、プロダクトが完成してから実際に手を動かし始めることが多かったと思います。しかし、出来上がったモノがイマイチなら、いくら広告を打ったとしても効果は一時的です。一番クレームになりやすい事態ですね。
それを避けるには、、前述の「シカケ」をサービスに含め、改善を繰り返せる体制をつくることが必須になります。そのためには、マーケターがサービスを企画、制作する段階から関わることが重要なのです。
これまでよりも、お仕事、増えちゃいますね。