Environment Variablesを用いたパーソナライゼーション
連載第2回目でも紹介したように、Environment Variables(環境変数)とはお客さまがどのような環境からアクセスしているかを示した情報です。
前回のADMSサイトではその中からIPアドレスに注目し、個客にフォーカスしたコミュニケーションを実施しました。具体的にはDEMANDBASE社のAPIを利用し、IPアドレス情報からそのお客さまがアクセスしてきた業界種別データを取得した上で、それぞれの業界グループごとにバナーのメッセージを変更いたしました。
例えばリテール業界からのアクセスだと分かれば、バナーの画像をリテール業界に身近なものに差し替え、さらに関連する業界の方が登壇するブレークアウトセッションを紹介するなどの施策を行いました。
少しでもお客さまご自身の業界に合った情報を提供することで、イベントを“自分事化”していただき、参加検討のモチベーション向上を狙ったのです。このような施策は、特にBtoBビジネスにおけるオンラインコミュニケーションにおいてご活用いただけることでしょう。
またIPアドレスの活用という点では、上記以外にも地域情報に変換した上でターゲティングにつなげる施策も実施しました。ADMSは都内で開催されるイベントであったため、関東圏以外からのアクセスに対しては、会場周辺のビジネスホテルについての情報も提供するようにしておりました。
Online Behavior Variables を用いたパーソナライゼーション
Online Behavior Variables(オンライン行動履歴変数)とはお客さまのサイト上でのアクションに関する情報です。オンラインでの購入履歴や訪問回数、ページの閲覧状況などが含まれ、パーソナライゼーションによく利用されているプロファイルとなります。今回はアンケート情報を活用したアプローチをご紹介します。
前回のADMSサイトでは初回登録時に簡単なアンケートのご記入をお願いしており、その中には「Adobe Marketing Cloudをご存知ですか」といった旨の質問を用意しておりました。
もしAdobe Marketing Cloudについての予備知識がなかった場合、イベント当日までに少しでもAdobe Marketing Cloudについて知っていただく事が来場意向の向上につながると考えました。そこでこの設問に対して「知らない」とご回答いただいたお客さまには参加申し込み受付完了画面でAdobe Marketing Cloudの概要説明の動画を流し、興味/関心を強めてもらえるようにしておりました。
これらのようにカスタマープロファイルを活用したパーソナイラゼーションには様々な方法があります。皆さまの中にも色々なアイディアが浮かんでくるかと思います。しかしパーソナイラゼーションを考えるにあたり、必ず最初に理解しておかないといけないことがあります。
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