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「中小規模の企業や地方でインターネット広告が活用される世界に」ウエディングパークの広告活用


 日本のインターネット広告費が1兆円を超え、媒体費のうち約6割を運用型広告が占めるようになった。しかし、いまだに中小規模の企業や地方では活用がされていない現状がある。特にウエディング業界は顕著だと、結婚準備クチコミサイトを運営するウエディングパークの大竹淳介氏は語る。その状況をいかに打破してゆくか。大竹氏に考えを聞いた。

インターネット広告はまだ普及していない

 2014年日本のインターネット広告費が1兆円を超えたことは記憶に新しい。同調査によると、インターネット広告の媒体費のうち約6割が運用型広告費だという。運用型広告の活用が定着しつつあると言えるかもしれない。結婚準備クチコミ情報サイト「WeddingPark」を運営するウエディングパーク社も、2014年に運用型広告の提供を開始した企業の一つだ。

 「運用型広告の利用が拡大しているといっても、広告代理店がカバーできている範囲は規模が大きい企業が中心です。ミドルまたはスモールレンジの企業や、地方の企業が活用できているとは言いにくい状況です」同社WedTech 推進室室長の大竹氏は指摘する。

株式会社ウエディングパークWedTech 推進室室長 大竹淳介氏
株式会社ウエディングパーク WedTech推進室室長 大竹淳介氏

 ブライダル業界に目を向けると、地方を中心に結婚式場の多くは、広告と言えば紙媒体への純広告がメインだという。一方で、スマートフォンなどの普及により、生活者は住んでいるエリアに関係なく、インターネットネットを通し様々な情報を得られるようになっている。実際に、ヤフーとマクロミルが実施した調査では、式場を決める際に参考にした情報源の1位に「ウェブサイト/インターネット広告ネット広告」が挙がっている※1。「式場が生活者に適切なアプローチをできない状況が生まれつつあります。どうにか、そこを解決したい。」(大竹氏)

 地方の式場でインターネット広告の活用が進まない理由として、課題は予算や人的リソース、およびスキルの不足が挙げられる。そこで、大竹氏は低予算で始められ、手離れの良い広告商品としてGoogle AdWordsを使った「Wedding Park サーチプラス」の提供を7月より開始した。

 同商品の特徴は、運用を全てウエディングパークが行なう点だ。「A/Bテストやワードのチューニングなど、すべて私たちが責任を持ちます。お客さまから見ると、ウエディングパークに任せたら効果的に運用してもらえたという状況です。通常このようなサービスは、詳細なレポートを提出するケースも多いです。ですが、本当にゼロからはじめている式場にとって、専門的で細かすぎる数字は混乱を招くこともになりかねません。あくまでもお客さまと同じ目線に立ち効果的にプロモーションできるかに主眼を置いています」(大竹氏)

 現在、約125アカウントあるユーザーのうち、70%が首都圏外エリアの式場だという。ちなみに、同社はGoogle AdWords Premier SME Partner※2の認定を受けている。「Googleとも密に連携をとり、最新機能の紹介や両社によるトライアンドエラーを繰り返すことで、高い運用能力を担保できる点も、運用を安心して任せてもらえる一因だと考えています」(大竹氏)

 ※1:「2014年に挙式および披露宴を予定している人の情報取得動向」

 ※2:Google AdWords Premier SME Partnerとは、豊富な実績を持つAdWordsパートナーと、オンライン広告キャンペーンの作成、管理、最適化において専門家によるサポートを必要としている企業を結び付けるサービス。パートナー認定にはトレーニングや、中小企業向けのオンライン広告キャンペーンに関する知識と能力の審査などを受ける必要がある。

式場サイトへの誘導率が平均129%アップ

 Wedding Park サーチプラスは、「このエリアで式を挙げたい」「ゲストハウス形式が良い」というような、ニーズが顕在化しつつも、式場自体は決まっていないユーザーをWeddingPark内の式場ページに誘導する。いわば間接コンバージョンの向上に効果的な広告だ。

Wedding Park サーチプラスからの誘導イメージ
Wedding Park サーチプラスからの誘導イメージ

 3か月以上広告を実施しているクライアントについて、WeddingParkから式場のサイトへの誘導数を見てみると、実施前後の3か月で誘導率が平均129%増加しているという。「あるクライアントは、コンスタントに間接コンバージョン(フェア予約、来館予約など)が10月から1月まで平均月2件上がっています。検討層に対して、間接的に会場の良さを伝えて、アクションに結びつけるにあたって一定の効果が出ているかと思います。」(大竹氏)

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この記事の著者

伊藤 桃子(編集部)(イトウモモコ)

MarkeZine編集部員です。2013年までは書籍の編集をしていました。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2015/04/06 13:58 https://markezine.jp/article/detail/22166

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