電通とハースト婦人画報社は、世帯資産が1億円以上(日本全人口の約6%)または世帯年収2,000万円以上(日本全人口の約1%)を富裕層世帯と定義づけ、全国の富裕層世帯の女性約300人を対象にした「意識・消費行動調査」を2015年2月に共同で実施した。また参考として、一般女性との比較を行っているが、一般女性に関するデータは電通が独自に行っている「d-campX調査」のものを使用した。
1か月あたりの自由に使えるお金
1か月間で自由に支出する金額は、一般女性の93.3%が5万円未満であるのに対し、富裕層女性の27.5%は20万円以上(上限なしと答えた16.8%を含む)という結果に。一般女性で20万円以上支出するのはわずか0.3%だ。
6割超が資産運用への関心あり
資産運用に関心がある富裕層女性は61.5%にのぼり(一般女性:25.5%)、実際に積極的に行っているのは35.0%に(一般女性:7.2%)。資産運用の内容としては、富裕層女性の65.4%が国内株式投資に積極的だった。これに対して、資産運用に関心がある一般女性は25.5%、積極的に運用しているのは7.2%という結果に。
7割超が「教育にはお金を惜しまない」
富裕層女性は一般女性よりもスポーツを積極的に行っていることが明らかに。健康に配慮し、スポーツクラブやヨガ・ピラティス、また比較的金額がかかるゴルフなどのスポーツにも積極的だ。
また富裕層女性は次世代への投資を積極的にしていきたいという志向があり、そのため子供の教育にも積極的だ。教育にもお金を惜しまず、私立に通わせたい(通いたい)、留学させたい(したい)といった意識が強く、「教育にはお金を惜しまない」と回答した一般女性が45.0%であるのに対し、富裕層女性は74.8%にのぼった。さらに富裕層女性は美容関連の支出にも積極的で、一般女性が22.3%であるのに対し、富裕層女性は44.3%にのぼった。
肉食系男子を好む傾向が強い
富裕層女性はつつましやかさ、奥ゆかしさに共感を覚える傾向があり、その影響として、海外文化よりも日本文化の方がより好き、という傾向が見られた。(海外文化が好き:13.6%/日本文化が好き:54.0%)。この他、富裕層女性の特徴として、中長期的利益を意識する人が約半数(50.5%)を占めることや、肉食系男子を好む傾向が強い(草食系の約3倍)ことがわかった。
【調査概要】
調査目的:日本における富裕層女性の意識・消費行動実態を探る
調査手法:インターネット調査
調査機関:企画/株式会社電通、株式会社ハースト婦人画報社
実査/株式会社電通マクロミルインサイト
調査対象:日本全国の世帯純資産1億円以上または世帯収入2,000万円以上の世帯の20~60代の女性
有効回答数:309人
調査時期:2015年2月25~27日
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