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第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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重要なのは、素早く柔軟に動き続けること 顧客接点を最適化するアジャイルマーケティングとは

マーケターを支える自動最適化テクノロジー

 ——ここまで、消費者とマーケティング環境の変化について聞きました。では、これらの変化に対し、御社はどのようにマーケターを支援していくのでしょうか。

 先ほども話した通り、消費者はコミュニケーションチャネルやデバイスを意識しません。弊社は、マーケターも消費者と同様に、チャネルを意識することなく横断的かつ包括的に顧客接点を見渡して、適切なメッセージを適切なタイミングに適切な場所へ配信できる自動入札最適化のテクノロジーを提供しております。

 また現在、検索エンジンではYahoo! Japan、Google、Yahoo Inc. 、Baiduに対応しており、ソーシャルメディアではFacebook、Instagram、TwitterとAPI接続しております。(それぞれ「Kenshoo Search」、「Kenshoo Social」)

 この基本的な機能に加え、さらに付加機能を追加した弊社の商品群の中でも最上位に位置づけているのが「Kenshoo Infinity Suite」になります。

 ——具体的には、どういった付加機能がありますか。

 具体的には3つの機能があります。1つ目は、「Dynamic Attribution」という機械学習とアルゴリズムによる解析を組み合わせ、アトリビューション分析による自動最適化を実行することを可能にした機能です。これにより、広告費を投下したことによる効果を細かく視覚化できるため、最適なメディア入札を行うことができます。

Kenshoo Dynamic Attributionの機能

 2つ目の機能は「Kenshoo Demand Driven Campaigns」です。商品リスト広告(PLA)で成果を上げているクリエイティブ含めた広告グループを自動的にFacebook広告へと変換する機能です。ソーシャルメディア広告で最初からクリエイティブの選定や作成をするのに比べ工数削減ができ、他のチャネルで効果が出ていたものを改善することで、高速でPDCAサイクルを回すことができます。

 3つ目は「Kenshoo Intent-Driven Audiences」という機能です。この機能では、消費者の検索ワードやリスティング広告のクリック状況などに基づき類似するオーディエンスを構築し、ソーシャルメディアの広告ターゲティングに活用することができます。これにより、コンバージョンなど効果の出ている消費者に近いデータを持った人への広告配信が可能になります。

 これらを始めとしたマーケティング機能が1つのプラットフォーム上で利用できるため、検索やソーシャルメディアなど、様々なチャネルにおける施策を最適化することができます。そして、クリエイティブの自動生成や機械学習を利用したアトリビューションなど、テクノロジーによってできる限り工数を削減し、スピーディーにマーケティングのPDCAを回すことが可能になりました。

多岐にわたる選択肢の見極めが重要

 ——「モバイル」と「ソーシャルメディア」は消費者との重要な接点になっているとお話の中で感じたのですが、2つの接点においてマーケターが今後行うべき施策を教えてください。

 モバイルと一言でいっても、ブラウザ経由で検索する人もいれば、アプリを通じて情報を得る人もいます。つまり、モバイルでパフォーマンスを上げようとすると、非常に多様な切り口で最適化を図っていく必要がある。モバイル向けの広告でも、動画広告・ソーシャルメディア広告・アプリ内広告など多岐に渡っており、これがマーケティング環境をさらに複雑にしています。

 しかし、マーケターには多彩な顧客接点が用意されているということの裏返しでもあります。テクノロジーの助けを得ながら、新しいチャネルを開拓し、最適なキャンペーンを素早く行っていくことが大切でしょう。

 また、モバイルにおけるマーケティングで避けて通れないのがアプリの活用です。現在メディアやゲームに限らず、飲食や小売など様々な業界の企業がアプリを提供しており、アプリを活用したマーケティングはとても重要なものになってきています。特にアプリをインストールしてもらうだけでなく、顧客のLTVを考えながら、長く使ってもらえるアプリを作らなければなりません。

 ——ソーシャルメディアに関してはどうでしょうか。

 ソーシャルメディアに関していえば、人々のコミュニケーションをリアルからデジタルの領域へ引き上げるという大きな革命を起こしました。そして、ソーシャルメディアも多様な顧客接点を持っていますので、ターゲットと合致したものを選択する必要がありますね。

 モバイルも同様だと思いますが、多岐に渡る選択肢から一番最適なものを見極め、素早く施策を打つことが重要です。

次のページ
スピードと柔軟性で成果を出す“アジャイルマーケティング”

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この記事の著者

野本 纏花(ノモト マドカ)

1983年生まれ。成蹊大学経済学部卒業。大学卒業後、大手IT企業にてレンタルサーバーサービスのマーケティングを担当。その後、モバイル系ベンチャーにてマーケティング・プロダクトマネージャーを務める傍ら、ライター業を開始。旅行関連企業のソーシャルメディアマーケターを経て、2011年1月Writing&Marketing Com...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2017/05/06 23:28 https://markezine.jp/article/detail/23530

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