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水野貴明の“技術から学ぶ”アクセスログの読み方

RSSとアクセス解析の関係を読み解く(後編)


リダイレクトの仕組み

 これは、「リダイレクト」と呼ばれる、ウェブ上では様々なところで利用されている、標準的な仕組みです。リダイレクトは、あるURLにアクセスしたときに、ウェブサーバが、「このURLの内容を知るには、こちらの別のURLにアクセスしてください」というメッセージをブラウザ(クライアント)に送信します。するとブラウザはそれを受けて、すぐに指示されたURLにアクセスし直します。

 結果として、リダイレクト前のURLと、リダイレクト後のURL、どちらにアクセスしても、得られる結果は同じものになります。しかし、リダイレクトを使うと、ウェブサーバに2回アクセスが行くため、どちらのアクセスもサーバ側にログとして残ります。

 これを利用して、RSSからのアクセス専用のリダイレクトURLを用意し、それをRSSの各記事のURLとして指定しておくことで、RSSを経由したアクセスだけを、ログの中から見つけることが簡単にできるようになるのです。

図.06 リダイレクトを利用して、RSS経由のアクセスを知る

 また、もう一つの方法として、クエリ文字列に特別なデータを埋め込む、という方法があります。これはたとえば、以下のように「ref=rss」のような(ページの表示には影響を与えない)クエリ文字列をRSS内で指定されるURLに設定しておくことで、そのURLから、アクセスをRSS由来であるか、そうでないかを区別することができます。

本来のURL : http://blog.example.com/20080101_foobar
RSSでの指定 : http://blog.example.com/20080101_foobar?ref=rss

 ただし、この方法を使った場合、「お気に入り」や「SBM(ソーシャルブックマーク)」に、「ref=rss」というクエリ文字列が埋め込まれたままで登録されてしまう、という危険性があります。

 その場合、「お気に入り」から再度アクセスをした場合や、SBM経由で他の人がアクセスした場合にも「ref=rss」がついた状態になってしまうため、この方法ではノイズが混入してしまう可能性はあります。

 ただし、逆にクエリ文字列を使った方法では、JavaScriptを使ったアクセス解析でも、RSS由来のアクセスを区別できる、というメリットがあります。アクセスしたURLが異なるからです。前回解説したGoogle AnalyticsとJavaScriptを利用した解析により、RSS由来のアクセスだけを、特別なURLに書き換えて記録することもできるでしょう。一方で、リダイレクトを使った場合は、リファラー情報にもリダイレクト前のURLは残らず、JavaScriptでリダイレクトがあったかどうかを判別することができないため、ログを解析しなければならなくなってしまいます。

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RSSリーダー以外のRSSへのアクセス

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この記事の著者

水野 貴明 (ミズノタカアキ)

1973年東京生まれ。バイドゥ株式会社勤務の兼業テクニカルライター。学生のとき に父親が買ってきたパソコン(マイコン)と出会い、コンピュータとの付き合い を開始。大学は有機化学、大学院では分子生物学を学ぶも、就職で再びコンピュータの道を進むことになった。その後インターネットの普及により、様々な方に出会う機会を得て1999年より執筆活動を開始。 http://d.hatena.ne.jp/mizuno_takaaki/

 

著書
『アクセス解析でホームページの集客を極める本』 水野 貴明著、 ソーテック社、2005年3月 
『詳解RSS~RSSを利用したサービスの理論と実践』 水野 貴明著、ディー・アート、2005年8月

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2008/02/07 12:37 https://markezine.jp/article/detail/2466

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