SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

新着記事一覧を見る

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

MarkeZine Day 2025 Autumn(AD)

NRIネットコムが語る生成AI時代のWeb戦略 UX・データ分析・基盤活用で進化するサイトの役割

 生成AIの浸透にともない、「Webサイト不要論」も語られている。だが、UX・データ分析・基盤活用の3つの観点でみれば、Webサイトが依然として企業の価値創造を担う存在であることが見えてくるだろう。「MarkeZine Day 2025 Autumn」では、NRIネットコムの時津祐己氏、神崎健太氏、山田輝明氏の3名が登壇。Webサイトの役割を整理するUX設計のアプローチ、規制が進む環境下での1st Partyデータ活用、AWS Clean Roomsを用いたデータコラボレーションというそれぞれの視点で、生成AI時代におけるWebサイト戦略の最前線を語った。

UX設計で見える「Webサイトの役割」と変わらない情報の価値

 「生成AI時代になっても、Webサイトの役割が大きく変わることはありません」。Webプロデューサー/UXデザイナーの時津祐己氏は、そう語る。

画像を説明するテキストなくても可
NRIネットコム株式会社 Webプロデューサー/UXデザイナー 時津祐己氏

 UX設計のアプローチとしては、順番に「Webサイトのゴールを明確化」、「ターゲットユーザーの明確化」、「ペルソナによるターゲットの人物像を可視化」、「カスタマージャーニーでユーザーの行動・心理・タッチポイントを整理」まで行い、Webサイトの役割を明確化させるのが一般的だ。

 一例として、住宅購入の場合で考えてみよう。認知・興味の段階では広告やPR、チラシなどからの情報取得、情報収集段階では物件情報の閲覧やローンシミュレーション、比較検討段階では詳細な住宅情報の確認、そして入力フォームからの問い合わせへと進み、最終的にはリアルでの現地案内や契約手続きに移るというジャーニーが描かれる。

 このように、ユーザーの心理状態に応じて、タッチポイントであるWebサイトに求められる役割は細分化されるのだ。

AIが新たなタッチポイントに

 そして、「AIもまた、重要なタッチポイントの一つとして組み込まれるようになった」と時津氏は指摘する。住宅購入における相場情報を取得する場合を例に、ユーザーの行動を従来と比べてみよう。

 従来であれば、検索して表示されたWebサイトで相場情報を閲覧する。しかし、生成AI時代においては、Webサイトを介さず生成AIが相場情報を直接提示する。それでも、「Webサイトに必要な情報・役割が大きく変わることはない」と時津氏は語る。

「そもそもAIはWebサイトからも情報を拾ってきて発信しています。そのため、正しい情報をきちんとWebサイトで発信していくのは従来通り必要。ただし、AIに情報を収集、採用してもらうためのLLMOなどの技術的なアプローチは必要です」(時津氏)

 また、AIによる検索行動が増えた場合、KPI設定も変更する必要があると時津氏は指摘する。

「一般的には、KPIはロジックツリーで考えます。KGIを達成する上での成功要因を抽出。その成功要因を計測可能な指標をKPIとして設定します。今後、AIに関わる計測指標が入る可能性があるでしょう。たとえば、AI情報でのリーチ数と、それにまつわる閲覧数・誘導数といった指標です。その場合にもロジックツリーに組み込みます」(時津氏)

画像を説明するテキストなくても可
KPI設定の基本的な考え方
※クリックすると拡大します

次のページ
1st Partyデータ活用と生成AIで変わる分析の現在地

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • note
関連リンク
MarkeZine Day 2025 Autumn連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

太田 祐一(オオタ ユウイチ)

 日本大学芸術学部放送学科を中退後、脚本家を目指すも挫折。その後、住宅関係、金属関係の業界紙での新聞記者を経て、コロナ禍の2020年にフリーライターとして独立。現在は、IT関係を中心に様々な媒体で取材・記事執筆活動を行っています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:NRIネットコム株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2025/10/28 11:30 https://markezine.jp/article/detail/49794

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング