すべてのフェーズでアフィリエイトは重要
10年付き合えるパートナーとしてお互いを信頼
――アイム様の事業概要、新しいコスメブランドとそのマーケティング施策に『R∞(アール・エイト) LTV』を採用された理由についてお聞かせください。
山下(アイム) 当社は元々、化粧品や健康食品等の通信販売業を営んでいたのですが、2015年11月に第一三共ヘルスケアの子会社になったことを機に、『ブライトエイジ』という第一三共ヘルスケアが開発した化粧品の販売も担当することになりました。我々が所属する事業部は、事業の立ち上げから販売計画の立案、売上の拡大をミッションとしています。
2017年4月から『ブライトエイジ』の販売を始めていますが、当初から、バリューコマースさんの『バリューコマース アフィリエイト』と新サービス『R∞ LTV』でマーケティングの支援をしていただいています。
伊藤(VC) バリューコマースでは長くアフィリエイト事業を展開しておりますが、特に最近、リードを獲得した後の引き上げ、いわゆるリピート率が指標として重視されるようになってきました。マーケティングオートメーション『R∞(アール・エイト)』を提供するデジミホを子会社とし、CRM事業にも本格的に注力し始めたのは一昨年のことですが、我々が持っていた集客の仕組みと組み合わせ、獲得した顧客がその後どれほど売上に貢献するのかを分析しよう、という観点で開発されたのが『R∞ LTV』です。
『R∞ LTV』の特徴を端的に述べるなら、各種集客施策、およびその後のリピートにつながったお客様のデータを集約することで、どの集客手法や継続施策が優れていたのかを分析することができるサービスです。
それらの分析をもとにLTVを高めると判断される方策に予算を振り分けていくことが可能になります。具体的には、コンバージョンしたお客様の「注文情報」「顧客情報」を連携させていただき、「商品情報」「経由メディア情報」を加えた4つを可視化する仕組みになっています。
アイム様とは、以前から別の商品のマーケティング施策でご一緒していたのですが、タイミングなどの縁が重なり、『R∞ LTV』を最初にご導入いただくお客様となりました。
山下(アイム) 当社としても、アフィリエイトは新規顧客獲得のみならず、すべてのフェーズで重要だと捉えています。成果報酬でコストがかからないため、つい放置してしまいがちですが、LTVという指標が可視化されることで、長い目で見た場合の売上拡大や優良顧客の醸成につながるものと考えています。
丸山(アイム) アフィリエイトは外せないですが、LTVという視点で考えると、当然のことですが継続しなければ意味がないと思っておりますので、バリューコマース様とは今だけではなく、将来的な展開も見据え、長くお付き合いをさせてくださいとお願いしています。
新規顧客とリピーター 双方のマネージメントをひとつのツールで
――最初の導入企業となったわけですが、アイム様のビジネスに『R∞ LTV』が合致したのはどんな理由でしょうか。
天野(VC) 当社側の環境が整ったというのが大きいと思います。これまでアフィリエイトにおいて美容コスメのジャンルは、新規顧客の獲得を優先するEC事業者様が多かったのですが、近年ではよりリピート率の高い顧客の獲得が強く求められるようになっています。
従来のシステムですと、リピート率の詳細な分析は、アフィリエイト経由で発生した注文データとEC事業者様の注文データを突き合せなければできませんでした。かつ、それらデータが個人情報であったことも、実現を難しくさせていた要因でした。
そういった状況の中、当社に『R∞』が加わり、顧客情報の運用を一手に引き受けられるようになったことは、非常に大きなブレイクスルーだったと思います。
伊藤(VC) これまで、新規顧客獲得とリピーターのマネジメントは別々のサービスで行うことが一般的でしたが、『R∞ LTV』はそこをつなげていることが最大の特徴です。特に「アフィリエイト」と「LTV」、ふたつの概念を併せ持つサービスは今のところ他にないと思いますし、最大の差別化ポイントだと認識しています。
―― 導入にあたり、システム面で難しい点などあったのでしょうか。
天野(VC) システム面よりも、考えかたですね。当社では多くの美容コスメジャンルのEC事業者様とお取引をさせていただいており、新規顧客の獲得件数の最大化や最適な広告費用での運用といったノウハウは保有しておりますが、LTVという長期的な概念を指標に含めると、今回アイム様と設定した目標を達成できるかどうかは、従来のアフィリエイトの考えかただけでは判断しきれません。
アフィリエイト経由で流入してきたお客様がリピーターになっていただけているのか、そのお客様はどのメディアの集客手法経由なのかなどを細かく分析し、メディアごとの適正なCPOを、アイム様と同じ目線で考えていきたいと思っています。
丸山(アイム) バリューコマース様とは、売上や利益計画はもちろん、将来的なビジョンまで含めてすべて共有させていただいています。LTVの考えかたや指標も、最初からしっかりと認識を同じにしていかなくてはならないと感じています。
見えなかったものを可視化
販売者、代理店、顧客で作っていく新しいブランド
――4月発売ということで、リピートはこれからですよね。今後の展望などをお聞かせください。
天野(VC) 美容コスメ商品のリピート期間の長さなどもあり、現時点ではまだ『R∞ LTV』による計測は開始できておりませんが、まずは新規顧客獲得単体で見ても、初動としては当初の試算を上回る実績で推移しております。
今後、リピート率等を含めた長期的なビジョンで目標を達成していくためには、LTVの考え方、指標をきちんとアイム様と擦り合わせた上で、最良な施策をご提案させていただき、二人三脚でブランドを育てていく気持ちで臨みたいと考えています。
また、『R∞ LTV』はアイム様に導入いただいたことで、他のEC事業者様からも良い反応をいただいておりますので、今後積極的にご提案していこうと思っています。
伊藤(VC) バリューコマースでは、ただ広告を出稿すればいいとは決して考えていません。EC事業者様にしっかりとした利益と成果、今後の指標などを残していただけるよう、「パフォーマンスマーケティング」という言葉を常に意識しています。
見えなかったものを可視化して分析に活かし、見えてきたものをどう活用していくのかがノウハウになっていくはずです。アフィリエイトによる集客を始め、MAやCRMといったその他ソリューションとの融合で、そういった新しいノウハウをさらに蓄積し、お客様に最良の施策をご提案できればと考えています。
丸山(アイム) 今後、化粧品以外の製品のラインナップも強化していこうと考えていますので、将来的にはそれらすべてにおいて『R∞ LTV』を活用し、取得した情報を還元できればと思っています。
山下(アイム) 現在、Instagramを始めとしたSNSでの露出には力を入れています。特にUGCを重視しており、たとえばお客様がSNSに投稿された写真をLPやバナー広告に利用するなど、会社や商品をより身近に感じていただける施策を行っています。
LTVという指標を鑑みた時、最も重要なのは、お客様とどれだけ長くお付き合いできるかです。そのためには、ともに商品を育てる感覚を味わっていただくことも、体験として優れているのではないかと考えます。
『R∞ LTV』のおかげで、お客様との関係構築のための施策を考えることに時間が費やせるようになりましたので、今後はより良い効果が出るのではないかと期待しています。
伊藤(VC) 当社のアフィリエイトも進化しています。2017年に入ってからも、大きな機能を3つリリースしました。ひとつ目が、JSタグを入れるだけですべてのリンクがアフィリエイトリンクに変わる『オートMyLink』。ふたつ目が、同じ商品を掲載していても最も収益につながるECサイトに飛ばす『ダイナミックLP』。最後は『おまかせ広告』と呼ばれる機能で、ディスプレイ広告の掲載箇所に最適な広告を自動的に配信するというものです。
これら新機能は、広告を掲載していただくメディア様側の手間を省き、本来のコンテンツ作りに注力していただけるようにするためのものです。とくに『おまかせ広告』に関しては、リリース翌日には700超、5月末には1,000超のメディア様でお取り組みいただくなど好調な滑り出しとなっています。
これらが結果的に、広告を出稿されるEC事業者様の売上にも貢献していくはずです。今後も、出稿する広告主側、掲載するメディア側、どちらのお役にも立てる取り組みを積極的に行っていきたいと思っています。
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