アプリ市場データを提供するApp Annieは、「消費者のアプリ利用状況レポート」を公開した。同レポートは、2017年5月に公開した第1弾に続くもので、スマートフォンユーザーのアプリ利用状況の調査結果を明らかにしている。
世界のアプリ合計利用時間、2021年までに3兆時間超えへ
App Annieの分析によると、モバイルアプリの総利用時間は2021年に3.5兆時間を超えると予想されている。新興市場におけるインストールベースの爆発的な伸びが、APACのリード拡大を牽引すると見られている。
日本のアプリユーザーの上位20%、1日に4時間以上アプリ利用
国別にアプリの利用時間を見てみると、韓国、メキシコ、ブラジル、日本、インドで、スマートフォンユーザーの上位20%は1日に4時間以上アプリを利用していることがわかった。
さらに、新興市場のメキシコ、ブラジル、インドでは、中央値と下位20%のユーザーの利用時間が、他の国を上回っていた。WhatsAppなどのアプリが広く普及し、モバイルファーストのライフスタイルが出現したことで、こうした国々の最も利用度の低いユーザーの間にまでアプリ利用が定着している状況となっていた。
日本は約5分の1が月に4本以上アプリをインストール
ユーザーのアプリインストールの状況を調べたところ、調査対象国のすべてで、ユーザーの65%超が2017年5月に1本以上のアプリをインストールしていた。調査対象国の半数で、ユーザーの半数超が2本以上のアプリをインストール。そのうち、日本においては20%以上の人が月に4本以上インストールしていた。
旅行アプリ、米国ユーザーが1ヵ月に2時間以上利用で第1位
「旅行&地域」カテゴリーのアプリ利用状況について調査したところ、米国の平均利用時間は1ヵ月に2時間を超えていた。他の国でも同カテゴリーのアプリ利用時間は強い伸びを示している。日本は対象9カ国中第8位という結果になった。
また、これらのアプリを利用するユーザーの割合はすでに75%を超え、ほとんどの調査対象国で増加を示している。
ショッピングアプリの利用時間、日本は世界第3位
「ショッピング」および「ファイナンス」カテゴリーの利用状況では、日本のユーザーがショッピングアプリに1ヵ月あたり約90分を費やすことがわかった。これは韓国・インドに次いで世界第3位の数字。
また、同カテゴリーの利用状況は国によって大きく異なった。たとえばドイツは全カテゴリーでの平均利用時間が7位にとどまったにもかかわらず、ショッピングアプリの平均利用時間が国別ランキングの4位になった。この要因としては、eBayと、eBayのドイツ版クラシファイド広告アプリであるeBay Kleinanzeigenの両方がもたらしたものと同社は分析する。
ブラジルは調査対象国の中で唯一、ファイナンスアプリの平均利用時間がショッピングアプリを上回った。この利用時間の大部分を占めたのは、バンキングアプリ。ブラジルでは、Banco do Brasilを筆頭に6本のバンキングアプリが普及率10%を超えている。一方、米国で普及率10%を達成しているバンキングアプリはなかった。
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