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コルク代表の佐渡島庸平氏によるコミュニティ論 ビジネスとしてコミュニティを持続させるには


 本稿では、MarkeZine編集部がピックアップしたおすすめの書籍を紹介します。今回紹介するのは、株式会社コルク 代表取締役社長の佐渡島庸平氏の新著『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE. ~現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ~』です。

コルク代表 佐渡島氏のエッセンスが詰まった一冊

 本稿では、株式会社コルクの代表取締役社長である佐渡島氏による新著『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE.』を紹介します。

 はじめに、同書はコミュニティに関する佐渡島氏の考えを、かなり深ぼりして説明したものです。時代背景を捉えた、概念的かつ抽象的な視点での説明がわかりやすいのは、敏腕編集者として名高い佐渡島氏だからこそ。

 ですが、それ以上に同書のおもしろいところは、なぜ佐渡島氏が「コミュニティ」に行き着いたのかを理解できる点にあると思います。読み進めていくうちに、「佐渡島氏とは何者で、どういう考えをもっているのか」がわかるような気がしてきます。

『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE. ~現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ~』著者 佐渡島庸平氏 幻冬舎 1,500円(税別)

『WE ARE LONELY, BUT NOT ALONE. ~現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ~』
著者 佐渡島庸平氏 幻冬舎 1,500円(税別)

コミュニティに必要なのは「安心と安全」

 同書には、『現代の孤独と持続可能な経済圏としてのコミュニティ』という副題が掲げられています。漫画家や小説家などクリエイターのエージェンシーであるコルクの運営で実践しているノウハウやメリットなどを含め、ビジネスとしてコミュニティを運営するために必要なことが詳説されています。

 たとえば、佐渡島氏は、持続的なコミュニティを運営するために必要な要素として「安心と安全」を最重要視していますコミュニティには「熱狂」が欠かせないと思いきや、「熱狂」は「安心と安全」の後にくるものだというのです。

 私が取材や講演などでコミュニティに関する話を聞く時には、やはり「熱狂」というワードをよく耳にします。佐渡島氏も以前は「熱狂」が絶対的に必要だと考えていたそうです。コルクを立ち上げた時も、「熱狂」を追い求めていたと書いてあります。

 でも、上手くいかなかった。コルクを運営する中で、「熱狂」が善だけではないことを感じ、自身の考え方が少しずつ変化していったそうです。一見、真逆のように思える二つのワードを一つのテーマに落とし込む考えは斬新で、色々な気づきが得られるものでした。

 実際に、成功している企業の多くがコミュニティを取り入れており、同書の中には、その複数の事例紹介もあります。ビジネスとしてコミュニティを作ろうと考えているマーケターの方にとっては、心構えが得られる書籍だと思いました。また、ネット時代の人とのつながりについても学びの多い書籍だったので、視点を変えて再読しようと考えています。

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この記事の著者

松崎 美紗子(編集部)(マツザキ ミサコ)

1995年生まれ。早稲田大学商学部を卒業後、新卒で翔泳社に入社。新入社員として、日々奮闘中です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/11/01 19:32 https://markezine.jp/article/detail/28527

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