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アマゾンやメルカリ、無印良品の成長に見るデジタルマーケティングの変遷【おすすめの書籍】

 本稿では、編集部がピックアップしたおすすめの書籍を紹介します。今回取り上げるのは、デジタル領域で活躍する企業の事例をもとに、様々な大学の教授らがデジタルマーケティングの基礎をわかりやすくまとめた『1からのデジタル・マーケティング』です。

デジタルマーケティングの普遍的な価値とは

 スマホやSNSの普及によって、これまでになかった新しい顧客とのコミュニケーションが実現可能になったデジタルマーケティング。その一方で、次々と専門用語が生まれ、様々な手法やツールが入れ替わり、ある意味で「玉石混交」状態になっているとも言えるかもしれません。

 今回ご紹介する『1からのデジタル・マーケティング』は、こうした一過性の高いテーマに終始することなく、様々な大学教授たちの視点から、デジタル時代のマーケティングが持つ普遍性を的確に捉えたものとなっています。

『1からのデジタル・マーケティング』
西川英彦・澁谷覚(編著) 碩学舎 2,400円(税抜き価格)

各企業におけるマーケティングの変遷も網羅

 本書では、アマゾンやメルカリ、食べログ、無印良品、エアビーアンドビーなど、デジタル領域で著しい成長を遂げている企業を取り上げ、これらの企業がどのようにデジタル活用を進めていったのか、その変遷を詳細に解説しています。

 たとえば、皆さんはアプリ施策「MUJI passport」によって業界のデジタル活用を推進させた無印良品のルーツが、主婦モニター10人による「マッシュルーム」の味覚テストにあることをご存知でしょうか?

 無印良品誕生のきっかけは、1975年頃の西友の商品科学研究所における、開発担当メーカー、主婦モニター10人による、素材缶詰「マッシュルーム」の味覚テストにさかのぼる。

 2000年以降、ポータルサイト構築などに着手し、EC事業などを展開していった無印良品。このように、本書では最新の企業事例を取り上げるだけでなく、事業がグロースするまでに経た道のりも網羅されています。デジタル普及にともなって企業のマーケティングが目まぐるしく変容していく様には、文字を通してもその凄さに圧倒されます。

いずれデジタル活用がスタンダードに

 本書で取り上げられている先進企業の事例を見ると、デジタル活用がもはやスタンダードとなり、遠くない将来に「マーケティング」自体がデジタル要素をはらんだものとして認識されるのでは? と感じさせられます。

 本書では、企業の事例を紹介するほか、専門用語の細かな解説や、章ごとのテーマをさらに深く学ぶための参考図書も掲載されており、今からデジタルマーケティングを学ぶ人にとって、教科書と呼べる一冊となっています。

 自社のマーケティングチームのスキルアップを図るマーケターや、組織全体にデジタルマーケティングの基礎を築きたいと考えている方にも、ぜひ一度手にとっていただきたいと思います。

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この記事の著者

富安 純人(編集部)(トミヤス スミト)

MarkeZine編集部
上智大学ポルトガル語学科卒業後、新卒で翔泳社に入社。プライベートではサッカーブログを運営し、週末は寝る間も惜しんでサッカーを観る欧州サッカーオタク。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/03/15 08:00 https://markezine.jp/article/detail/30525

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