ネットプロテクションズは「国内スマホ決済カオスマップ」最新版を公開した。本カオスマップは、決済タイミングや利用に必要なモノ・情報といった、顧客体験による分類によって国内のキャッシュレスサービスを整理したもの。
同社は、全体として「クレジットカード必須のサービス」よりも「クレジットカードなしでも利用可能なサービス」が増加している流れを指摘。「クレジットカードを保有していない層」や、セキュリティへの不安感から「持っていても情報登録に抵抗感のある層」の需要が背景にあるという。
「クレジットカード登録を必要としないサービス」は以下の三つに分類できるという。
- 前払い(銀行・コンビニ等からチャージ)
- 即時払い(銀行口座紐づけなど)
- クレジットカードを登録しなくても良い後払い決済
直近約1年間でわかりやすく増加が確認できたのは「1. 前払い」「2. 即時払い」であり、具体的には「ファミペイ」、 「セブンペイ」といったコンビニ系決済サービスや、銀行payを中心とした各銀行の決済サービスがサービスを開始したという。
他方で、 3.の「クレジットカードを登録しなくても良い後払い決済」方式のサービスについても新規参入の動きがあるという。前払い方式でサービスを提供していた「メルペイ」は、クレジットカード不要の後払い領域へと参入しており、また、ゾゾグループとコイニーが共同で提供する「ツケ払い powered by Coiney」も実店舗でのスマホ決済が可能となる。
クレジットカード不要の後払い領域は消費者の需要が大きく今後も新規サービスの参入が予想されるものの、決済会社自身がリスクを保証する必要があるため、 参入可能な企業は限定的になるのではないかと同社は分析している。なお、同社はクレジットカード不要の後払い決済サービスの「atone(アトネ)」を提供している。
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