※本記事は、2019年7月25日刊行の定期誌『MarkeZine』43号に掲載したものです。
8%増税時は、2週間前が“買い溜め”消費のピーク
2014年の8%増税時は、消費者への直接的な対策として「簡易的な給付金措置」「住宅取得等に係る給付措置」「車体課税の見直し」などが実施された。一方で、大規模小売業者による、所謂「増税分値引きセール」等は禁止されるなど、消費者への負担緩和に対する政策は乏しかった。その結果、実質GDPは2014年4月から9月にかけて2期連続してマイナス成長に陥った。消費総合指数も2014年3月までは継続して前年を上回っていたが、4月に前年よりも3.4pt減少し、前年割れは2015年3月まで続いた。
このような状況の中、消費者はどのような購買行動をしていたのだろうか。2014年の8%増税前後の「食品」と「日用品」の購買行動の変化に主眼を置き、マクロミルが提供する消費者購買データ『QPR』を用いて分析した。対象者は15〜69歳、分析対象はバーコード付き商品(※インストアコード管理商品は除く)である。
購入金額が前年を上回ったタイミングは、食品が2014年の3月3日週頃、日用品が2月17日週頃であり、どちらも3月24日週にピークを迎えた。特に日用品は前年比180%を超える伸長となった。4月以降は前年比100%を下回り、食品は5月5日週に、日用品は6月2日週に前年並みの水準に戻っていたことがわかる(図表1)。
▼調査レポート
『増税に向けた消費行動や、軽減税率・ポイント還元などの増税対策について調査』(HoNote)