※本記事は、2019年11月25日刊行の定期誌『MarkeZine』47号に掲載したものです。
ソーシャルメディアなどを駆使し、消費トレンドを形成する層として注目を集めるミレニアル世代。ブルームバーグによる国連人口統計分析によると、その数は世界全体の人口77億人のうち、31.5%(約24億2,500万人)に相当するという。
1980年代前半から1995年頃に生まれた層。その多くがキャリアを重ね、購買力は年々高まっており、各ブランドにとって同世代のライフスタイルや消費志向の把握は必須のタスクになっている。
一方で、ミレニアル世代以上にソーシャルメディアを活用し、世界的な消費トレンド形成に強い影響を与える可能性があるとして注目されるのが「Z世代」だ。1995年前後から2010年頃に生まれた「デジタルネイティブ」と呼ばれる世代。その人口数はミレニアル世代を上回る24億7,000万人ほどと推計されている。
団塊世代(1940〜59年生まれ)やそれに続くX世代(1960〜79年生まれ)からは、ミレニアル世代とZ世代はどちらも「ネット時代の若い世代」として一括りに見られることが多いかもしれない。しかし、生まれ育った環境・時代背景が大きく異なっており、それによってミレニアル世代とZ世代の行動・志向や消費特性はかなり違うものになっている。
Z世代のほとんどはまだ学生だが、同世代の価値観や行動に端を発すると思われる消費パターンの変化が世界各地で散見されるようになっている。これらは同世代がX世代やミレニアル世代にも影響を与えている可能性を示唆するものだ。Z世代とはどのような世代なのか。その価値観や行動特性を鑑みつつ、これらが影響したと思われる最近の消費トレンドの変化をお伝えしたい。