SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第99号(2024年3月号)
特集「人と組織を強くするマーケターのリスキリング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

MarkeZineニュース

欲求の充足は二の次に? 楽天インサイトがコロナがもたらした価値観の変化を調査

 楽天インサイトは、「新型コロナウイルス影響下における『人生価値観』の変化・生活意識に関する調査」を発表した。以下、一部内容を紹介する。

 同調査では、生活者が「どのような人生を歩みたいのか」という価値観(人生価値観)が新型コロナウイルス拡大前後で変化しているのか否か、またその価値観の違いにより、新型コロナウイルスに対する意識や生活意識にどのような差異があるかを分析。「人生価値観」の測定には、楽天インサイトが開発した人生価値観セグメント「RLV(R-Life Value)」(※)が用いられている。

※ アンケートの回答結果を基に、生活者それぞれを全部で9つからなる「人生価値観」に分類するセグメンテーション手法。9つの「人生価値観」は、米国マーケティングサイエンス学会(Marketing Science Institute)にて提唱されたメソッド「A Multi-Item Adaptation to the List of Values(MILOV)*」をベ-スに楽天インサイトが開発した。

* Herche, Joel. (1994). Measuring Social Value; A Multi-Item Adaptation to the List of Values(MILOV) (Working Paper Report Number94-101). Cambridge, MA: Marketing Science Institute.

9つの「人生価値観」(タップで拡大)
9つの「人生価値観」(タップで拡大)

コロナ禍で消費者は何を重視するようになった?

 新型コロナウイルス拡大以前(2019年12月)と今回の結果を比較したところ、全体では「家庭重視」の価値観を持つと判別された層が1.4ポイント増加。「欲求充足重視」の価値観を持つと判別された層は、2.0ポイント減少した。

 性年代別で見ると、女性20代、40代、50代で「家庭重視」層の割合が増加(それぞれ+5.2ポイント、+4.0ポイント、+4.4ポイント)。また、男性60代では「刺激重視」層が5.5ポイント増加した一方で、「欲求充足重視」層が5.0ポイント減少した。

 職業別で見ると、会社員(営業・事務・企画系)では「家庭重視」層が4.7ポイント増加した一方で、「欲求充足重視」層が3.6ポイント減少。会社員(技術系)では「やりがい重視」層が3.2ポイント増加したほか、会社員(経営・経営管理)では「刺激重視」層が12.4ポイント、専門家(医師・弁護士・会計士など)では「人間関係重視」層が7.1ポイントそれぞれ増加した。また、パート・アルバイトでは「家庭重視」層が3.6ポイント、学生では「自尊心重視」層が4.7ポイントそれぞれ増加。専業主婦・主夫では「刺激重視」層が3.7ポイント、「欲求充足重視」層が3.5ポイントそれぞれ減少し、「他人の目重視」層が3.6ポイント増加した。無職では「自尊心重視」層が5.2ポイント減少する結果となった。

価値観セグメントによってコロナへの意識や反応に差

 回答者全員に対し、新型コロナウイルス影響下における反応を中心に、現在の気持ちや意識を聞いた。

 全体では、「新型コロナウイルスに対して、正確な情報を得ることが重要だ」(85.0%)、「マスク着用やソーシャルディスタンスを守ることは重要だ」(84.2%)、「新型コロナウイルスと闘う方々(医療従事者など)への感謝を感じている」(82.5%)がトップ3となり、それぞれ8割以上の人が「あてはまる~ややあてはまる」と回答した。これらの3項目はどの価値観セグメントでもトップ3を占めるが、「他人の目重視」層では「マスク着用やソーシャルディスタンスを守ることは重要だ」(87.2%)が「新型コロナウイルスに対して、正確な情報を得ることが重要だ」(85.8%)をわずかに上回るなど、1~3位の順位に全体と差異が見られる価値観セグメントもあった。「刺激重視」層ではトップ3項目それぞれが全体と比べて10ポイント以上低く、他の価値観セグメントよりもトップ3すべてが低い結果となった。

 トップ4以下を価値観セグメントごとに見ていくと、いくつか傾向の違いが見られた。「安定重視」層では、「家族と過ごす時間をもっと大事にしたいと思うようになった」(全体:54.5%、「安定重視」:40.8%)、「人とのつながりの重要性をより感じるようになった」(全体:49.5%、「安定重視」:35.4%)などが全体と比べ10ポイント以上低かった。また、「刺激重視」層では、「マスク着用やソーシャルディスタンスを守ることは重要だ」(全体:84.2%、「刺激重視」:69.4%)、「自分や家族の健康管理に気を付けるようになった」(全体:71.8%、「刺激重視」:58.0%)など、多くの項目で全体と比べ10ポイント以上低い結果となった。

 一方で、「人間関係重視」層では、「人とのつながりの重要性をより感じるようになった」(全体:49.5%、「人間関係重視」:65.1%)、「新型コロナウイルスによる困難を社会全体で協力して乗り越えていきたい」(全体:73.5%、「人間関係重視」:88.4%)などが全体と比べ10ポイント以上高い結果となった。「やりがい重視」層では、「外出自粛期間は、自分磨きをするチャンスだ」(全体:43.9%、「やりがい重視」:55.9%)が全体と比べ10ポイント以上高かった。

【調査概要】
調査エリア:全国
調査対象者:20~69歳 男女
回収サンプルサイズ:3,183サンプル ※9セグメントへの判別不能サンプルを除く
調査期間:2020年7月28~30日
調査実施機関:楽天インサイト

【関連記事】
新型コロナ感染拡大第2波、第1波と比べ「広告出稿の制限を緩和している」層が過半数に【サイカ調査】
新型コロナの影響を受けスマホアプリのダウンロード数、消費⽀出が過去最⾼を記録/App Annie調査
若年層とシニアマーケターの戦略観にギャップ 2025年に各々が思い描く姿とは?【インテージ調査】
リーチは「米津玄師」、支出喚起は「嵐」が1位!あの作品・あの人のコンテンツ力は【博報堂グループ調査】
デジタル広告の想起率、出稿量とフリークエンシーの増加が大きく関係【ニールセン調査】

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
関連リンク
MarkeZineニュース連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2020/08/31 16:25 https://markezine.jp/article/detail/34193

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ


イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング