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第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

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MarkeZine Day 2021 Spring(AD)

配信だけじゃない!分析技術でビジネス成長を支援する、ウェビナープラットフォーム「ON24」の魅力

 コロナ禍であらゆるもののオンライン化が進む今、ビジネスにおけるデジタルシフトも喫緊の課題となっている。BtoBのマーケティングや営業も例外ではなく、オンラインでパイプライン創出から案件成約までを行う必要性が高まり、それを担う手法として「ウェビナー」に関心が集まっている。3月2日に開催された「MarkeZine Day 2021 Spring 」には、ウェビナープラットフォームを提供するON24の日本カントリーマネージャー 上田善行氏が登壇。ON24の強みとウェビナーの効果的な活用法について語った。

オーディエンスの38%は「オンデマンドウェビナー」のみを視聴

 コロナ禍の影響を受け、BtoBビジネスにおけるウェビナー活用が急増している。特にこれまでオフラインで行われてきたセミナーや展示会の代替手段として、新規リードの創出手段として活用されるケースが多い。

 しかし、ウェビナーは購入までのプロセスだけではなく「購入後のオンボーディングやアダプション、アップセル/クロスセル、またはアドボカシーやロイヤルカスタマー化というテーマも扱うことができる」と語るのは、ウェビナープラットフォームのクラウドサービスを展開するON24(オン・トゥエンティーフォー)で、日本カントリーマネージャーを務める上田善行氏。

ON24合同会社 カントリーマネージャー 上田 善行氏
ON24合同会社 カントリーマネージャー 上田善行氏

 米国・サンフランシスコに本社を置くON24は、ウェビナーマーケティング分野の世界的リーダーとして、2021年4月現在、全世界で1,900社以上に導入されている。そして昨年2020年11月には日本法人を設立し、日本マーケットに参入した。

 日本でウェビナーの活用に注目が集まったのは2020年のコロナ禍がきっかけだったが、広大な国土面積を持つ米国では10年近く前から活用が始まっており、ON24のウェビナープラットフォーム「ON24 Webcast Elite」が提供を開始したのも2012年のことである。

 ON24のプラットフォームには、大きく3つの特徴がある。ひとつめは「ライブ」「事前収録」「オンデマンド」という異なる3つの収録形態に対応していること。上田氏は「ライブのみでウェビナーを使っている企業も多いが、それは大きな機会損失です」と話す。

 というのも、ON24が実施した調査によると、「ライブのみ」の視聴は57%と割合として最も多いが、「オンデマンドのみ」の視聴が38%もいるというデータが出ているのだ。まさしく、オンデマンドウェビナーを提供していないのは非常に大きな機会損失が起きていることが示されている。

当日の投影資料より(以下、同)
当日の投影資料より(以下、同)

約30種類のエンゲージメントツールを搭載

 ふたつめの特徴は、自由なカスタマイズが可能でインタラクティブな配信画面によりリッチな体験を提供できる点だ。ON24には現在、オーディエンスのインターフェースに搭載できる約30種類のエンゲージメントツールがある。Q&Aや問い合わせ、アンケート、投票だけでなく、たとえばウェビナー視聴後に内容の理解度を確認するテスト行い、結果の証明書を発行するといった活用も可能だ。


 またグループチャットはもちろん、オーディエンスインターフェースからTwitterやFacebookに対する投稿も可能だ。そして、ここで発生するインタラクションはすべて情報が取得され、分析することが可能だ。これが3つめの特徴である。

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オーディエンス分析で“意思決定”を支援

 ON24はウェビナーの収録や配信だけでなく、オーディエンスの行動と関心データの収集・分析が可能だ。「誰がウェビナーを視聴し、どのような行動をとったのか」「ウェビナーで紹介された商品に対する関心度はどのくらいか」など、参加度、注意度、インタラクティブ性を分析し、個人のエンゲージメント状況を「エンゲージメントスコア」としてダッシュボード上に表示する。スコアが高いほど、オーディエンスはより強い魅力を感じているということになる。

ダッシュボードイメージ
ダッシュボードイメージ

 マーケティング担当者はこのエンゲージメントスコアを元に、有望な見込み客を把握し、営業担当に引き渡すことができる。またコンテンツごとのエンゲージメントを比較することで、ウェビナーコンテンツの見直しへの活用も可能だ。

 またこうしたデータは、外部のMAやCRMツールにも連携できるため、すぐにアクショナブルなデータを営業チームへ渡せる。「ただウェビナーを行うだけでなく、エンゲージメントを高め、コンバージョンの率を上げる。これにより測定可能なビジネスの成果、成長が芽生えます」と上田氏は話す。

ウェビナーがビジネスに与えるインパクト

 ここで、いくつかON24を活用してビジネスを伸長させた米国の先進事例を紹介したい。まずマイクロソフト。同社はウェビナー参加者の7.2%が有料製品を購入する顧客にコンバートしたという。またアドビのマルケト社では、ウェビナーマーケティングで846%のパイプラインが拡大。HubSpotのようにMQLが38%増加したところもある。またはQualtricsのようにパイプラインへのプラスの影響が25%を成しえたなど、非常に重要なビジネスインパクトがON24のウェビナープラットフォーム活用によって生まれている。

 BtoB企業は個人ではなく企業への販売なので、アカウント単位でどれくらい人数が特定企業からウェビナーを視聴しているのか、そしてそのなかでの行動や関心を分析するのが重要だ。ON24のプラットフォームには企業単位、アカウント単位で分析をする高度な分析機能があることも成果につながる要因だという。

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リードジェネレーションだけを狙うのはもったいない

 このように、ビジネスに大きなインパクトを与えるウェビナーだが、なぜ多くの企業はリードジェネレーションだけを目的にするのか。「ブランド化、インタラクティブ、マルチメディア、マルチタッチ、ヒューマンエクスペリエンスなどを総合的に提供できるチャネル、デジタル体験はウェビナーが最も優れていると考えています」と上田氏は語る。だからこそリードジェネレーションだけを狙うのはもったいない。

 この傾向は特に日本で顕著である。昨年は新型コロナウィルス感染拡大の結果、ほぼ強制的にリアルイベントをすべてとりやめウェビナーあるいはバーチャルイベントに移行した企業が多い。そのなかで注力されているほとんどがリードジェネレーションだ。

 ウェビナーにより、トップオブファネルだけではなくあらゆるステージで非常に大きな成果をあげている先行企業が多数存在する。リードジェネレーションだけではなく、その威力を発揮できるのだ。「これは我々の顧客が証明しています」と上田氏は胸を張る。顧客のコンバージョンを促進する要素にもウェビナーは大いに使える。

 いかに良質なエクスペリエンスを提供できるか、そこからいかに活気あるエンゲージメントを高めていけるか。エンゲージメントが高まると収集できるデータも増えてくる。データが増えればパイプラインや案件のクローズにつながっていく。

 上田氏は最後に「見込み客を顧客にするには、多くの人がエンゲージできるマーケティング戦略が必要です。しかも一人ずつにパーソナライズされていなければなりません。ぜひON24を使って、パーソナルでインタラクティブなウェビナーを実現してほしい」と述べ、講演を締めた。

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この記事の著者

那波 りよ(ナナミ リヨ)

フリーライター。塾講師・実務翻訳家・広告代理店勤務を経てフリーランスに。 取材・インタビュー記事を中心に関西で活動中。

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MarkeZine(マーケジン)
2021/05/20 10:00 https://markezine.jp/article/detail/35732