SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

新着記事一覧を見る

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第107号(2024年11月号)
特集「進むAI活用、その影響とは?」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

アジャイルマーケターの挑戦(AD)

すべてはマーケター自身の体験から始まる、Braze主催「FORGE Japan 2022」の歩き方

 Braze社がニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドンなど世界の主要都市で開催してきたグローバルイベント「FORGE」。カスタマーエンゲージメントに関する最新トレンドや技術を紹介・議論する場だ。このFORGEが日本に初めて上陸し「FORGE Japan 2022」として2022年7月12日(火)に東京ポートシティ竹芝で開催される。同イベントは従来のセッション聴講型のイベントとは一線を画した設計だという。一体どんな思いが込められたイベントなのか? マーケターが得られるものは何か? 代表取締役社長の菊地 真之氏に伺った。

「FORGE Japan 2022」は“体験”の場

 「FORGE」という単語には「鍛冶場」や「精錬所」という意味がある。昨今マーケティングは多様化していて、一つの正解があるわけではない。菊地氏はFORGEというイベントについて「企業が様々なアイデアを持ち寄って見せ合い、それを精錬所の中で叩き合うことで、新たな知見を紡ぎ出し伝播していく場にしたい」と開催への思いを語る。

 今回のイベントは「カスタマーエンゲージメントの最先端を体験する」というキーメッセージの通り「体験」にフォーカスしている。菊地氏は「来場者のみなさんには『イベント全体を体験してほしい』」と強調する。

Braze株式会社 代表取締役社長 菊地 真之氏
Braze株式会社 代表取締役社長 菊地 真之氏

 「最近はイベントのオンライン開催が非常に増えています。マーケティングの戦略としても、いかにオンライン上で顧客にアプローチするかといった知見が増えました。一方、今、顧客が店舗に回帰しようしています。アフターコロナの購買体験をどう作るべきか、模索されている企業も多いです。そこでFORGE Japanでは、会場でモバイルデバイスとビーコンとの連動も含めた、リアルの空間におけるデジタルエンゲージメントを体験していただこうと考えています」(菊地氏)

カンヌライオンズ3冠、あのキャンペーンを実際に提供

 では、実際に会場ではどんな仕掛けを体験できるのか?

 驚きの体験は、事前にBrazeのアプリをダウンロードするところから始まる。事前にライドシェアアプリ「nearMe.」をダウンロードし、アプリから乗車予約をすれば、先着100名に、東京・品川駅近くの指定場所から会場までのオンデマンド型シャトルサービス「スマートシャトル」を無償で利用でき、実際のカスタマーエンゲージメントを体験することができる。さらに、会場が近づくとポップアップデロケーションが表示され、会場までのスムーズなモビリティ体験が設計されている。

 会場に到着すると、事前にダウンロードしたBrazeアプリを通して「一人一人へのおもてなし」がなされる。イベントに参加すると漫然と情報を浴びて「なんとなく楽しかった」で終わってしまうことも少なくない。だからといって、主催側が来場者一人ひとりにつきっきりでアテンドするのは難しい。そこでBrazeアプリでは、二次元バーコードを読み込むとイベントが発生したり、催し物を見るとビーコンと連動してアプリでクーポンをゲットできたり、また特定のエリアに行くとメッセージが届くなど、一日中デジタル上のおもてなしを受けられる仕組みを作った。

 これらの体験はすべて、来場者それぞれの属性・行動に合わせてリアルタイムでエンゲージメントする。そのため、同じ場所にいても隣の人とは違う体験ができる。

 ちなみにこのアプリは、イベント専用アプリではない。あくまでBrazeのアプリなので、イベント終了後もこのアプリを通して改めてプロダクトや事例について調べることができる。

 Brazeアプリのダウンロードを強くおすすめする理由がもう一つある。イベントの種明かしになってしまうが、当日体験できる仕掛けとして、バーガーキングが米国で展開しカンヌライオンズ3冠に輝いたキャンペーン「Whopper Detour(ワッパー・デツアー)」が用意されているのだ。

バーガーキングのキャンペーンを体験できる

 ライバル店に近づくとバーガーキングのワッパーを1セント(約1円)で食べられるクーポンが提供されるというもの。知識としてご存知の方も多いだろうが、実際に体験した方はどれだけいるだろうか?

体験してから裏側を知ることで、腹落ちできる

 なぜここまで体験を豊かに作り込むのか。それはBrazeの技術自慢が目的ではない。

 「事例セッションを聞いてわかった気になったが、結局自社に生かせなかった」という経験に心当たりはないだろうか。そういった残念なイベント体験をひっくり返したいという思いから、FORGE Japan 2022では「デジタルエンゲージメントの体験」「裏側の技術理解」「最新事例からの刺激」の3つを実現するという。

 まず先述の通り、イベント会場では最先端のデジタルエンゲージメントを参加者が実際に顧客として体験する。次に、その体験を作り出す技術についてセッションを通して理解できる。来場者のデータを使ったエンゲージメントの裏側をリアルタイムで見ながら解説するセッションが予定されているのだ。

FORGE Japan 2022のすべてはデジタルエンゲージメントの実体験から始まる。
FORGE Japan 2022のすべてはデジタルエンゲージメントの実体験から始まる。

 さらには、Brazeを活用している企業の最新事例を体験し聞くことで、昨今のカスタマーエンゲージメントにおける数々のチャレンジから刺激を受けられる。メルカリUSなど海外企業の先進的な取り組みも紹介される予定だ。

 このように、基調講演や事例セッションでいきなりビジョンや裏側を理解するのではなく、まず顧客として体験できることが本イベントのポイントだ。

 「Brazeは『お客様の行動に合わせてエンゲージメントすることが大事』だと提唱してきました。まさにその重要性を顧客として実感した後で、どんな技術で動いているのか、企業がいかにBrazeを活用してカスタマーエンゲージメントを実現しているのかを知ることで、腹落ちしやすいのです」と菊地氏は語る。

 「マーケターの皆さんが新しいカスタマーエンゲージメントの形を考えるきっかけになり、クリエイティビティをさらに解放する刺激を与えられると期待しています」(菊地氏)

Brazeが実現するリアルタイム性の大切さ

 もう一つ、FORGE Japan 2022で注目のポイントが「リアルタイム性」だ。先述の通り、来場者のオフラインの行動もリアルタイムで把握しアプリでエンゲージメントする。リアルタイムで顧客エンゲージメントを作り出せるのは、Brazeのソリューションの醍醐味である。

 今の時代、顧客の態度変容は非常に速い。もちろん、コロナ禍においてデジタルデバイスを通したコミュニケーションが主流になったことで、顧客の態度変容スピードは加速したが、「今後はその顧客たちがモバイルデバイスを持って様々な地域を移動し、掛け算になっていく」と菊地氏は考察する。

 「そのときに『この顧客はどういう行動様式を取ったから、こういったエンゲージメントをしよう』という判断をスピーディーに行わなければなりません

 Brazeでは、顧客とその周辺の環境をリアルタイムで捉え、その顧客に対してリアルタイムにメッセージを発信でき、さらに顧客の行動様式がどう変わったかをリアルタイムで把握できる。このリアルタイム性を駆使することで、消費者の心理に寄り添うエンゲージメントができるわけだ。

 イベント内でリアルタイム性の重要性を実感し、活用の可能性を知ることで、これからの時代に必要な新しいエンゲージメントスタイルを考えるヒントになりそうだ。

マーケターが注目すべきは?

 セッションではなく「体験」がメインというのは前提だが、その中でもマーケターが特に押さえておくべき催しはあるのか、菊地氏に聞いた。

 「事例セッションでは、メルカリUSによる最先端のデジタルエンゲージメントの解説などを通して『今の技術でここまでできるんだ』と新たな発見をしていただけると思います。また、日本ケンタッキー・フライド・チキンなど、国内のリテール事業の事例も大いに参考になるでしょう」

メルカリUSの事例紹介は14時10分、日本ケンタッキー・フライド・チキンの事例紹介は16時10分からの予定だ
メルカリUSの事例紹介は14時10分、日本ケンタッキー・フライド・チキンの事例紹介は16時10分からの予定だ。

 アフターコロナの時代においては、コロナ禍で活発になったデリバリーやeコマースといったオンラインのエンゲージメント戦略を、リアルといかに結びつけていくかが鍵になる。国内事例セッションでは、店舗とデジタルをどう融合させていくか、企業のチャレンジの変遷とそれによって起こった顧客の態度変容が語られるというから注目だ。

 また、11時10分からのメインシアターでのセッションで、先述の来場者のデータを使ったデジタルエンゲージメントの裏側が解説される。

 「朝から来ていただくのが理想ですが、自分のデータがリアルタイムでどうエンゲージメントに活用されているのか、その仕組みを理解できるのがこのセッションなので、ぜひお昼前に来場してほしいですね」と菊地氏。とはいえ、どのタイミングで来場しても、アプリとビーコンの連動などのデジタルエンゲージメントは会場で常に体験できる。午後、夕方だけ事例を聞きに来るのも歓迎だと菊地氏は補足した。

 さらに、エンジニアと一緒に来場して知見を共有するのもおすすめだという。このイベントの対象者は、マーケティングやエンジニアリングに関わる人、カスタマーサービス・カスタマーサクセスに携わる人だ。

 「海外ではマーケティングとエンジニアリング両方をカバーするグロースマーケターといった役割がありますが、日本ではマーケターとエンジニアがわかれていることが多い。その中で、どういう顧客エンゲージメントをともに実現できるのか議論するために、体験を共有して、参考になる共通テーマが生まれたらと思います」

 まさにマーケターとエンジニアがアイデアを鍛え合う『鍛冶場』としても機能するイベントのようだ。

カスタマーエンゲージメントのPDCAに貢献するイベント

 新しいカスタマーエンゲージメントの形を考える――まさに正解のない問いに、来場者も一緒に立ち向かっていく場になるだろう。

 菊地氏はカスタマーエンゲージメントを考えるにあたって重要なのは、トレンドをキャッチアップすることよりも「PDCAをアジャイルに回していくこと」だと強調する。

 というのも、エンゲージメントの適切なスタイルは社会やマーケット情勢によって刻々と変わるため、戦略を月や期に一度のペースですべて変えていく必要がある。

 「昨年のコロナ禍真っ最中に使っていたエンゲージメントのアプローチが、今年は陳腐化してしまう可能性があります。昨年デジタルデバイスに張り付いていた顧客は、今や外へ出かけられるようになったのですから。『今』はどういうエンゲージメントが必要なのか。これまでの戦略をどう変えていくのか。変化のスピードについていくことも重要ですが、このPDCAサイクルをいかにアジャイル型で回していけるかが鍵になるわけです」

 来場することで顧客視点からカスタマーエンゲージメントを体験し、その仕組みを理解し、これからのエンゲージメントを考えることができる。FORGE Japan 2022というイベント自体が、カスタマーエンゲージメントのPDCAサイクルの一端を担っているようだ。

 「盛りだくさんな内容ですが、それだけ来場者が有意義に過ごせるイベントです。セッションを聴講するだけの受け身の学びではなく、マーケターの方が得たいもの、探しているものを実際に体験できる場になっているので、ぜひお越しください」(菊地氏)

 繰り返すがイベントの参加には、前述のとおりBrazeアプリのダウンロードが必須となる。ぜひダウンロードして、顧客の視点から最適化されたエンゲージメント体験を楽しんでほしい。

メルカリ、KFC登壇決定――次世代CRMの活用事例、ノウハウを紹介

「FORGE Japan 2022」画像

 

 2022年7月12日、Brazeが主催するグローバルイベント「FORGE Japan 2022」を日本で初開催します。
 「最先端のカスタマーエンゲージメントを体験する」をテーマに、メルカリ、KFCのお客様事例セッションをはじめ、Braze CEO 兼 共同創業者ビル・マグヌソン、CTO 兼 共同創業者 ジョン・ハイマンによる基調講演、参加者がイベント会場内でモバイルアプリの活用を通じたカスタマーエンゲージメントを体験するプログラムを提供いたします。是非ご参加ください!

 

※Braze社のページに遷移します。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
この記事の著者

岡田 果子(オカダ カコ)

IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2022/06/22 10:00 https://markezine.jp/article/detail/39150