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スマホなしで考える時間、生活者の6割超が5分以内に/最近を象徴する言葉は「ばたばた」【セイコー調査】

 セイコーグループ(以下、セイコー)は、生活者の時間についての意識や実態を探る調査を2017年から毎年実施。2024年調査として「セイコー時間白書2024」を発表した。以下、一部内容を紹介する。

約6割が「タイパは社会に定着した」と実感

 まず、普段の生活でのタイパ意識について調査。すると58.0%が「タイパを意識して行動している」、78.5%が「なるべく早く正解にたどり着きたい」、71.5%が「なるべく無駄な時間は過ごしたくない」と答えた。

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 タイパを重視する考え方の社会への定着について尋ねると、60.5%が「社会に定着したと思う」と回答。また「普段の生活でタイパを重視する時間がある」と答えた人(全体の81.6%)にその理由を聞くと、半数以上が「効率よく情報を得たいから(64.5%)」「無駄なことに時間を割きたくないから(62.6%)」「空いた時間・作った時間でやりたいことがあるから(55.6%)」が挙げられた。

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6割以上がスマホなしで考えられる時間は「5分以内」

 次に、時間の使い方で「タイパが最重要課題」「タイパより大切なものがある」のどちらに近いかを質問すると、「タイパが最重要課題」と答えた人は16.0%だった。

 時間の使い方については、「生成AI機能を使って時間効率を高めている」は全体で22.2%となった一方、「タイパが最重要課題」と答えた人における割合は43.8%となった。同様に「時間効率を高めるためにChatGPTを使ったことがある」と答えた人も、全体が22.4%、「タイパが最重要課題」と答えた人は38.0%だった。

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 また、タイパ意識とスマホの関係について調べると、「わからないことは、すぐに調べないと気がすまない(74.8%)」という人は7割を超えた。知らないこと・わからないことがあったとき最初にすることとしては、55.7%が「インターネットで検索」と答え、「自分の頭で考える(10.8%)」と答えた人の約5倍になった。67.1%は「情報収集の際にすぐにスマホなどに頼ってしまい、頭で考えないことが多い」と回答した。

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 さらに、スマホを使わずネットやSNS検索なしでどれくらいの時間考えられるのか尋ねた。仕事や勉強については「1~2分程度(20.0%)」「3~5分程度(22.2%)」の他、「この時間はとらない(0分)」も21.5%となり、全体の63.7%がスマホなしで仕事や勉強において考える時間は「5分以内」だった。

 買い物や趣味などプライベートについても、「1~2分程度(19.1%)」「3~5分程度(20.8%)」「この時間はとらない(22.5%)」となり、スマホなしで考える時間が「5分以内」の人は62.3%となった。

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半数以上に“タイパ疲れ”の兆候も

 続いて、普段の生活でタイパ意識に対して感じることとして、半数が「この時間は無駄ではないかとつい考えてしまう(54.4%)」と回答した。一方で「何においてもタイパの良さを求められることに違和感を感じている(52.9%)」と答えた人も半数を超え、“タイパ疲れ”の傾向が伺えた。また、4割の人は「時間効率を高めるためにツールやライフハックを使うよう押し付けられていると感じる(40.0%)」と答えた。

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 また同調査では、日中に自由な時間がなかったり思うように活動できなかったりした時、自由時間を手に入れるために夜ふかしをすることを「リベンジ夜ふかし」と呼び、その経験を調べた。結果、45.8%とほぼ2人に1人はリベンジ夜ふかしの経験があることがわかった。中でも「ほぼ毎日」が4.8%、「週1日以上」は27.3%となり、およそ4人に1人はリベンジ夜ふかし常習者だった。

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家事全般のタイパを重視

 タイパを重視する時間について尋ねると、「掃除(37.8%)」「料理(36.6%)」「洗濯(36.5%)」「買い物(33.7%)」など、家事全般が上位に。2023年の結果と比較すると、前年1位の「睡眠(23年39.3%→24年18.9%:-20.4ポイント)」をはじめ、「家族とのコミュニケーション(23年22.3%→24年8.9%:-13.3ポイント)」「おしゃべり・リアルでの会話(23年16.4%→24年7.4%:-9.0ポイント)」「友人とのコミュニケーション(23年16.2%→24年8.1%:-8.1ポイント)」などがスコアを大きく下げる傾向にあった。

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 タイパにとらわれずに過ごしたい時間としては、1位が「睡眠(41.8%)」、2位は「家族とのコミュニケーション(39.5%)」、3位には「友人とのコミュニケーション(35.3%)」がランクインした。タイパによって生まれた時間でしたいことを質問すると、「動画視聴(19.6%)」「睡眠(17.8%)」「読書(16.5%)」「ネットサーフィン(16.5%)」が上位に入った。

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最近の生活を象徴する言葉は「ばたばた」「イライラ」に

 普段どの程度時間に追われていると感じるかを聞くと、70.8%が「時間に追われていると感じる」と答え、2023年(64.5%)から6.3ポイント増えた。時間に追われる感覚の変化を聞くと、53.9%が「強くなった」と感じ、前年(49.2%)から4.7ポイント増加した。この他、1日が24時間であることに対しては「足りない」と60.8%が答え、こちらも前年(55.3%)から5.5ポイントアップした。

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 最後に、最近3ヵ月を象徴する言葉を選択してもらった。生活を象徴する時間にまつわる言葉としては、2023年同様「ばたばた(16.3%)」が1位に選ばれた。コロナ禍は3年連続「粛々」がトップとなったが、2023年から「ばたばた」が票を集めた。反対に「粛々」は前年からさらに順位を下げ、8位だった。

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 同様に、最近の生活を象徴する心情にまつわる言葉としては、「イライラ(17.5%)」が1位に。前1位の「ほっと」は6位に後退した。

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【調査概要】
実施時期:2024年4月12日(金)~4月15日(月)
調査手法:インターネット調査
調査委託先:マクロミル
調査対象:全国15歳~69歳の男女1,200人(男女各600人・年代別に男女100人ずつ)

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2024/06/20 08:15 https://markezine.jp/article/detail/45866

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