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第107号(2024年11月号)
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CMO200人に生成AI活用を調査 最も成長が期待される領域はパーソナライゼーション【BCG調査】

 経営コンサルティングファームのボストン コンサルティング グループ(以下、BCG)は、アジア、ヨーロッパ、北米における様々な業界の最高マーケティング責任者(以下、CMO) 200人を対象に生成AIに関する調査を実施。その結果に基づくレポート「How CMOs Are Shaping Their GenAI Future」(以下、レポート)を発表した。

78%のCMOが生成AIの自社への影響を楽観視

 まずCMOを対象に「将来生成AIが自社に与える影響」について質問。「楽観的である(Optimism)」と回答したCMOは78%に上り、「(生成AIの効用を)確信している(Comfidence)」が75%、「関心がある(Curiosity)」が65%だった。

 2023年と比較すると、生成AIに対して肯定的なCMOが増えている一方で、生成AIに対して「拒絶感がある(Rejection)」と回答するCMOが6ポイント増加していた。

設問「将来生成AIが自社に与える影響」への回答
設問「将来、生成AIが自社に与える影響」への回答
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ソーシャルメディアのコンテンツ制作とソーシャルリスニングに活用

 生成AIの活用領域について質問したところ、CMOの半数が生成AIを「コンテンツ作成」に活用していると回答。特に、ソーシャルメディア広告のコピーや画像のドラフトを作成する際に使用されていることがわかった。他にも、迅速に規模を拡大できてすぐに成果をもたらす活用領域として「ソーシャルリスニング」が挙げられた。

2024年に規模を拡大させているCMOの割合と、2023年に施行したCMOの割合で、生成AIの活用領域をマッピング
2024年に規模を拡大させているCMOの割合と、2023年に施行したCMOの割合で、生成AIの活用領域をマッピング。
右上が「迅速に規模を拡大でき、すぐに成果をもたらす活用領域」

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 活用が進む一方で、生成AIが作るコンテンツの質について、70%以上のCMOが創造性やブランドボイス(ブランド独自のコミュニケーションスタイル)への懸念を感じていることがわかった。またブランド独自のコミュニケーションを実現できる手法を導入するにあたって、CMOの約半数が生成AIに特化したスキルを持つ人材を採用している。

「パーソナライゼーション」は成長が期待される活用領域

 2023年の調査では、「パーソナライゼーション」に対して67%のCMOが取り組みを始めていると回答し、最も広く導入されていたユースケースだった。しかし2024年の調査では、パーソナライゼーションの「取り組みの規模を拡大させている」と答えたCMOの割合が低かった。

 そのためパーソナライゼーションは、グラフ右下の「迅速には大規模展開しづらいが、成果をもたらす活用領域」にあたり、直ちに成果を得にくい分野と同社は分析。

画像を説明するテキストなくても可
右下「迅速には大規模展開しづらいが成果をもたらす活用領域」
クリックすると拡大します

 現状、生成AIはパーソナライゼーションに必要なコンテンツのバリエーションを増やすことには役立つが、各顧客に対して取るべきアクションを導けない。そのため企業は、従来型の予測AIを組み合わせることで、ターゲットに対し、どのコンテンツが適切か、どの順序で、どのチャネルで提供すべきかを把握する必要があると、同社は指摘している。

 本調査の結果について、レポートの共著者であり、BCGのパーソナライゼーション領域のグローバルリーダーを務めるシアトル・オフィスのマネージング・ディレクター&シニア・パートナー、マーク・エイブラハムは次のようにコメントしている。

 ほとんどのCMOが生成AIを既に活用し、一定の成果をあげていますが、最も成長が期待される活用領域はパーソナライゼーション、インサイト創出、予測分析でしょう。これらの領域は難易度が高く時間を要しますが、生成AIのインパクトを自動化から顧客体験の革新に転換できた企業は、生成AIから多くの利益を生み出すことができます。

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2024/08/02 18:00 https://markezine.jp/article/detail/46408

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