WPPとIBMは、IBMのビジネス向けのAIおよびデータ・プラットフォーム「watsonx」の機能を「WPP Open」に統合した、企業間取り引き用BtoBソリューション「WPP Open for B2B」の提供開始を発表した。
同ソリューションは、BtoBマーケターが購買プロセス全体において顧客や見込み客を特定し、エンゲージする方法を刷新できるように設計されている。BtoBマーケティングの課題を解決し、購入グループを正確に特定しつながることで顧客の投資収益率を向上できるよう支援していく。
WPPとIBMはLinkedInと戦略的に協業し、ブランドが購買グループを理解し効果的にマーケティングを行い、ターゲットとなる購買層にリーチできるよう支援する。
またWPPとIBMはwatsonxを活用し、以下のようなプラットフォーム向け機能を構築する。
・BtoBクライアントのターゲット購入グループを正確に特定できるWPPのAIモデル「Buying Group Brain」:
IBM watsonx.aiで構築され、IBM watsonx.dataを通じてクライアントや第三者からの信頼できるデータに基づいて学習している。長期的なインフルエンサー・キャンペーンの期間中、チャネルを横断してパーソナライズされた一貫性のある体験を提供する方法についても情報を提供できる。
・マーケティングやシステムの連携と最適化:
WPPのBuying Group Brain AIモデルからのインサイトを活用し、購入グループのエンゲージメントとオポチュニティー進行を最適化する。購入グループが一貫性のある適切なメッセージを体験できるよう、チャネル・ミックスやコンテンツのおすすめも提供。また、マーケティング担当者が購入グループのマーケティング活動の効果を追跡し、オンデマンドでメッセージングやインフルエンサーのターゲティングを調整することも可能だ。
・チーフ・マーケティング・オフィサーのコマンド・センター:
CMOのコマンド・センターとして機能するAIアシスタントが、データとインサイトを提供し、基盤となるシステムを接続することで、シニア・マーケターがシナリオを計画・モデル化し結果を予測し、データに基づいた意思決定を行えるようにする。
さらにIBMは、マーケティング・コミュニケーションの組織内で新たなプラットフォームの導入を開始。AIを活用したマーケティングにより、成長を加速させることを目指す。
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