8月23日、WPPは、グローバルで展開するブランド分析プラットフォーム「BAV(Brand Asset Valuator)」を日本で提供開始したことを発表した。
日本における同プラットフォームのデータセットは129の製品・サービスカテゴリー、868のブランドをカバーしており、1万人の回答者サンプルを有している。
同社は、このデータセットを利用し、日本のブランドと消費者に関する3つの分析結果をまとめ発表した。
生活や行動に強い影響を与えるブランドが持つ9つのグローバルな特徴
ブランドが人々の生活や行動に強い影響を与える9つのグローバルな特徴を特定。
ブランドが人々の生活や行動に強い影響を与える9つのグローバルな特徴を特定した。各特徴の説明と、影響力の高い日本ブランド例は次の通り。
- Innovation/イノベーション:常に先を見据えて、未来に期待をかける 代表例:任天堂
- Authenticity/真正性:強固な伝統と真のブランドらしさ 代表例:スタジオジブリ
- Status/ステータス:ステータスとクラス感が凝縮したもの 代表例:帝国ホテル
- Trust/信頼:信頼性-迷うことなく選ぶブランド 代表例:ヤマト運輸
- Convenience/利便性:消費者に大きな価値を提供する 代表例:コメリ
- Contemporary/コンテンポラリー:トレンドを取り入れ、ユニークな方法で注目を集める 代表例:ameba
- Performance/パフォーマンス:卓越した品質で知られている 代表例:SONY
- Fun/楽しさ:幸せ、喜び、楽しさを呼び起こす 代表例:ガリガリ君
- Purpose/パーパス:経済的成功を超えたミッション 代表例:TOYOTA
影響力を有するブランドの特徴は「イノベーション」「パーパス」「パフォーマンス」
各特徴での強さは、それぞれ目的や属性で異なるが、リーダーシップにおいては、「イノベーション」「パーパス」「パフォーマンス」による影響力が重要な指標であることがわかった。
イノベーションが強いブランドは、未来への期待を示し常に時代を先取りしていると消費者から認識されるブランドで、他社への推奨率が69pt他よりも高い。
また、パフォーマンスが強いブランドは製品やサービスの品質で知られるブランドであり、より高い対価を支払う価値があるとして2.8倍のスコアを獲得した。
加えて、パーパスのトップブランドは経済的成功だけではない、使命を持つブランドであり、他のブランドよりも2倍高い嗜好性を維持している。
影響力の高いブランドは、消費者との感情的な結びつきが強い
影響力のある日本ブランドの上位10%は、消費者とより強い感情的なエンゲージメントを構築し、ビジネスチャンスにつなげていることがわかった。
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