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広報活動・PRの効果を数字で語る!データ分析入門

広告換算値だけじゃない!事業貢献する広報活動のために見るべき指標とは?データ分析方法も解説【第3回】

どのように成果データを分析する?手順を説明

 見るべき指標を定め、データが収集できたら次はデータ分析のフェーズです。ここでは、アクション・アウトプットが、アウトカムにどれだけ影響を及ぼしたかを中心に見ます。当社がどのように広報・PRの成果データを分析しているか、定量・定性両面から説明します。

アウトプット指標の達成度合いを定量分析するには

  • ベンチマーク企業との量的比較を行う
  • 時系列で、ベンチマーク企業との量的比較を行い内容の違いを確認する
  • 記事からSNSに波及した数をランキング化して、ベンチマーク企業との比較を行う
画像を説明するテキストなくても可
参照:広報・PR効果測定ツール「PR Analyzer

 上の図は、飲料メーカー2社の掲載数やリーチ数、SNS波及数を比較したものです。A社のほうが掲載数も多く、SNSでも波及されています。自社がB社の場合、A社が掲載されている媒体やその内容、SNSでの波及元となっている媒体や内容を把握することで、自社がアプローチする媒体の見直しや、情報発信する際の切り口・企画改善などに活かせます。

アウトプット指標の達成度合いを定性分析するには

  • 調査期間中のSNSへの波及数やリーチ数を計測。これらをランキング化し、ランキング上位に入っている自社の記事・番組をピックアップし、どういった反応かを確認する。
  • ランキング上位入りしているベンチマーク企業の記事・番組をピックアップし、テーマの切り口や論調を確認。自社との違いを抽出し、自社の広報活動における掲載や波及につながるヒントを得る。
掲載日、ブランド、媒体名、コーナー名/記事タイトル/タグ、論調、リーチ数、換算費、波及数などを一覧化して、ベンチマーク企業と自社を比較する(参照:広報・PR効果測定ツール「PR Analyzer」)
※クリックすると拡大します

 分析するときのポイントは「どのようなメッセージが多くのSNSでの拡散に波及しているのか」「自社独自の価値や強みとして報道されている内容が何なのか」「自社の強みとともに、ベンチマーク企業に劣っている点のギャップ」を把握することです。その上で自社の課題を設定し、競合に対しての勝ち筋を考えてみましょう。

データを活用して、経営に貢献する広報活動へ

 次の図は、媒体掲載による記事のリーチ数と企業への問い合わせ数、指名検索数をグラフ化したものです。この企業では、媒体Aと比較して媒体Bで訴求した内容のほうがアウトカム指標である問い合わせ数や指名検索数に影響している可能性が高いとわかりました。

広報・PR効果測定ツール「PR Analyzer」で見たアウトカムへの結果
アウトカム指標に「問い合わせ数」と「指名検索数」を設定。アウトプット指標に「記事のリーチ数」を設定した上で、広報活動の成果をグラフ化した図。
※クリックすると拡大します

 このように売上に結び付く広報活動を特定し、活動を改善して再現性を高めていくことで、経営により大きく貢献する広報が実現可能です。

 経営課題や目標に基づいて目指すべき将来の企業イメージを設定し、そのために広報が貢献するべき中間指標を定めて広報・PR活動の目的まで落とし込んでいく。こうしたプロセスを踏むことで、経営の目的に沿った広報・PR活動を行えます。

 次回はBtoB企業にフォーカスして、広報・PR活動の特色やデータ活用方法についてご紹介します。

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この記事の著者

倉地 大輔(クラチ ダイスケ)

ビルコム株式会社 プロデュース局 シニアコンサルタント。国内外大手クライアントのコミュニケーション戦略設計、メッセージ開発などPR支援に従事し、セミナーにも多数登壇。広報効果測定ツール「PR Analyzer®」のデータ分析に長け、社内資格「PRアナリスト」有資格者。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2024/10/09 09:00 https://markezine.jp/article/detail/46585

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