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令和を生きるガールズたちのインサイト&トレンド速報

2024年Z世代女子のトレンド&インサイトを電通専門組織「GIRL’S GOOD LAB」が総解説!

2024年のトレンドに裏付けされた、11個のインサイト

1.頑張りすぎない自分磨き「ゆるストイック」がイマの気分

川畑:1つ目にご紹介するのは「ゆるストイック」というキーワードです。振り返ってみると、近年は筋トレや美容に励むインフルエンサーに倣った“ストイックな”自分磨きがトレンドでした。田中みな実さんなどがその代表例ですね。

 しかし、2024年に入り「真似したくても、ストイックに頑張り続けるのはなかなか難しい」ということに気づき始めた方が増えたようです。これまでの反動からか、「自分に少し甘くてもいいよね」「ちょっとでも頑張った私、偉い!」と、自分を甘やかしたり褒めたりする傾向が強まった感じがあります。

 たとえば、RIZAPが運営する「chocoZAP」はそんな傾向をうまく汲み取り、「コンビニジム」を標ぼうしています。料理でも「せいろ蒸し」のように「簡単にできるけどヘルシーで健康に良いレシピ」が人気です。

――まったく頑張らないわけではなく、自分にできる加減で努力する。もっと言うと、自分を甘やかすくらいがちょうどいいといった感じですね。

川畑:そうです。最近、若い世代では「労働なんて大嫌い」「働くのは嫌と言ったでしょ!」と言い切るアレン様が絶大な支持を得ていますが、これにも近いインサイトがあるのではと考えています。

【具体例:知らないワードがあったら要チェック!】

chocoZAP、せいろ蒸し、アレン様、睡眠ブーム

2.エンタメくらい幸せに浸りたい。求めるのは「平和な世界観」

飯野:2024年は「平和な世界観」をエンタメに求める女の子が多かった印象です。現在も世界の各地で紛争が続いており、2024年は不景気や物価高など輪をかけて暗い年だった……。その影響からか、「コンテンツくらいは幸せなものが見たい」という気持ちが強く表れていたように思います。

 同性同士の恋愛をテーマにしたNetflixのオリジナル番組『ボーイフレンド』のヒットは、まさにその象徴と言えるでしょう。これまではバトルやいざこざなど、波風が立つのが醍醐味だった恋愛リアリティーショーですが、『ボーイフレンド』は終始温かな空気感で出演者の感情を追える内容でした。「この人(出演者)の幸せをみんなで応援したい」と感じた人も多かったはず。結果として、現代のZ世代女子に見事に刺さったのです。

リアリティシリーズ「ボーイフレンド」予告編 - Netflix

 このインサイトは推し活などにも通じています。アイドル界隈でも、Snow Manなど「穏やかで平和な」「仲の良い」イメージのあるグループがいまの人気です。

【具体例:知らないワードがあったら要チェック!】

Netflix『ボーイフレンド』、推し活、Snow Man、パペットスンスン

3.賢く将来に備える「投資思考」

辰野:その一方、現実の世界では“堅実さ”が垣間見えるインサイトもありました。不景気や物価高が叫ばれる中、将来への不安に駆られているような行動が多く見られています。

 「将来のための安心材料として投資しておこう」という人は若年女性の間でも増えています。ポイントは、“節約志向”とは少し異なるということ。自分にとってちゃんと見返りがあるモノ・コトにはお金を払うけれど、金額に見合わないものは「コスパ/タイパが悪い」とバッサリ切る傾向にあるのです。みなさん、自分の出費・支出に対してシビアになっている印象ですね。関連して、若年層の早婚化も一部で見られているように思います。

【具体例:知らないワードがあったら要チェック!】

新NISA、ネット証券、一部の若者の早婚化、恋愛の優先順位が下降

4.普通のエンタメじゃ物足りないから「知らない世界を知りたい」

川畑:4つ目は打って変わって、「知らない世界を知りたい」というインサイトです。

 近年SNSではパーソナライゼーションがますます強化されており、最近は本当に自分の好きなコンテンツ・情報ばかり流れてくるようになっていますよね。フィルターバブルがどんどん顕著になっている中、「現実世界にこんな見たことのないモノ・コトがあったんだ!」という驚きのあるコンテンツがウケるようになっています。

 たとえば、話題のNetflixドラマ『地面師たち』は、実話をもとにした内容ながら相当エクストリームでした。ドラマを見て、自分の知らない世界が近くに存在していたことに驚愕した方も多いと思います。

――2次元ではなくあくまで現実世界に存在している世界を知りたい、というところがポイントですね。

川畑:そうですね。「風呂キャンセル界隈」や「汚部屋女子」が話題になったのも1つの例だと言えるかもしれません。面倒でお風呂に入っていない女子や汚い部屋に住む女子たちが赤裸々にそれを投稿する……。これまで明かされてこなかった事実が、実は身近にあったということで、大衆の関心を引いたとともに、「実は私も……」という同調の声もあがりました。

辰野:このトレンドの背景には、そもそもエンタメの完成度が上がってきているという社会の変化もあると思います。最近は没入感のある体験型コンテンツが普及しており、エンタメのレベルがかなり高くなっています。もはや、フィクションですごいのは当たり前、求めるのはリアルな刺激なのかもしれません。

【具体例:知らないワードがあったら要チェック!】

風呂キャン界隈(汚い界隈)、汚部屋女子、恋愛リアリティショーの多様化『あいの里』『ボーイフレンド』、Netflixドラマ『地面師たち』

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5.インスタ映えの定義にも変化。大事なのは「日常の“映え”」

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この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2025/01/17 09:00 https://markezine.jp/article/detail/47682

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