※本記事は、2025年5月刊行の『MarkeZine』(雑誌)113号に掲載したものです
令和を生きるガールズたちのインサイト&トレンド速報
─ 2024年Z世代女子のトレンド&インサイトを電通専門組織「GIRL’S GOOD LAB」が総解説!
─ さよなら、秘め事。女の子のタブーをもっと話せる社会へ。
─ 「THEかわいい」へ回帰?時代は「自分かわいい至上主義」へ
─ 脱ストイック時代!女の子に広まる、ちょい甘な暮らし。(本記事)
頑張りすぎない。でも、実質的なメリットは享受したい
今月のテーマは、「ゆるストイックでちょい甘に生きる」です。
少し前まで、ストイックに自己管理する芸能人やインフルエンサーに憧れ、お手本とする流れがありました。ところが、昨年ごろからその傾向に変化が起こり、等身大に自分ができる範囲で頑張る「ゆるストイック」に生きる女の子たちが増えてきた印象があります。
象徴的なトレンドは、自分に甘い人向けのヘルスケアサービス・商品の広がりです。
代表例は、スマートライフジム「chocoZAP」や、バランスの良い栄養素を摂取できる「BASEFOOD」など。どちらも“身体を動かす”“バランス良く栄養素を摂取する”といった理想を追い求めながらも、“気が向いたときにちょこっとだけ”、“おいしさと満足感を得ながら”という甘さの要素を包含しています。
他にも、10~20代では「アサイー」、30代以上では「せいろごはん」のヒットもこの文脈に関連性があります。「アサイー」は若い女の子の間でビューティーフードとして再トレンド化し、人気YouTuberがプロデュースした専門店に注目が集まりました。ヘルシーでビタミン豊富、さらにおいしい・SNS映えするといった嬉しい要素を複数兼ね備えているのが流行の要因だと見ています。
また、家族や自分のために自炊する女の子の間では、ヘルシーな「せいろごはん」が人気を集めています。3COINSではせいろグッズが商品化、SNSで話題となり売り切れる店舗も出現しました。これも身体に良い食事ができるのに、簡単・時短・楽・おいしい、そしてオシャレという頑張りすぎず、身体に嬉しいという要素のあるトレンドです。