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Z世代に”刺さる”広告の法則

Z世代の関心を集めた広告インサイトを分析 「起用タレントギャップ」「疑似体験」「SNS起点広告」が鍵

企業のノリの良さが試される「SNS起点広告」

 SNSがアイデアの起点となっており、企業の「ノリの良さ」を感じられる広告が注目を集めました。堅い企業イメージを脱却し、Z世代の感性に寄り添うコミュニケーションを図る企業が支持されています。

 特に、ネットミーム(インターネット上で広まる話題やネタ)を理解し、適切にパロディ化できる企業に対しては、「わかってくれている」という親近感を抱く傾向が強くなっています。

漏れポスト採用広告

 消費者の些細な口コミまで拾い上げてくれる企業に、好感を持つという傾向が見られました。

 Z世代は、商品について調べる際に頻繁にXを利用します。複数の関連ワードから情報源を辿ることができ、口コミや賛否を自分で調べられるため、信頼性の高い情報だと感じています。このような理由から、Xで話題になった一般人の投稿を拾い上げて反応する企業に対して「自分たちに寄り添ってくれている」と感じ、好感を抱きやすくなっています。

画像を説明するテキストなくても可
【事例】栗山米菓 瀬戸しお「どうやらうまいらしい」(OOH、WebCM) 栗山米菓が提供するスナック菓子「瀬戸しお」は、「瀬戸しおマジで悪魔の食い物」「瀬戸しおは神」など、実際にXに投稿されたコメントを屋外広告に採用。投稿日時も併記することで、真正性を担保した。
(クリックすると拡大します)

企業に求められる「寄り添う姿勢」

 「起用タレントギャップ」では、外見至上主義から脱却し、商品本来の価値を重視する傾向が見られました。

 「疑似体験」型のポップアップイベントでは、安全な環境で非日常を楽しみたいという欲求に応えることで、有料でも支持される仕組みが生まれています。

 「SNS起点広告」では、企業がZ世代の感性を理解し、ネットミームを適切に活用することで親近感を獲得しています。

 これらの傾向から、Z世代は表面的な魅力よりも「本質的な価値」「安心できる体験」「共感できるコミュニケーション」を求めていることがわかります。企業がZ世代の支持を得るためには、彼らの価値観を深く理解し、寄り添う姿勢を示すことが重要と言えます。

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この記事の著者

松崎 瑞穂(マツザキ ミズホ)

株式会社サイバーエージェント
インターネット広告事業本部 次世代生活研究所 研究員
大学卒業後、マーケティング企業にて外資系コスメブランドのデジタルマーケティング戦略の立案や、インフルエンサーマーケティングを担当。2023年よりサイバーエージェントに入社し、次世代生活研究所にてZ世代を中心とした消費者インサイト...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2025/10/28 09:00 https://markezine.jp/article/detail/49944

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