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Brazeがパートナーと築くAI時代のエコシステム 売上3倍を見据えた2026年の最新戦略

 2026年3月3日(火)、顧客エンゲージメントプラットフォームを提供するBrazeは、パートナー企業を対象にした「Braze Partner Summit 2026」を開催。急速に変化するAI時代における、エコシステムの進化と共創の在り方をパートナー企業とともに探求した。当日は、グローバル・国内の最新戦略の共有、AIを活用した顧客中心のビジネス成長をテーマとするセッション、および2026年度のパートナー表彰プログラム「Braze Alloys Partner Network 2026」の受賞企業の発表などが行われた。本稿では昨年までの成果や今年度のビジョンを中心に紹介する。

BrazeAIへの投資強化が新たな戦略

 2020年に日本に上陸したBrazeは、幅広い業界で100社以上の企業に導入され、急成長している。6年目となった2025年の主なハイライトは次の3点に集約される。

  • 大企業への採用が進み、パートナー企業との協業による大型案件が複数創出された
  • YappliおよびShopifyとの製品連携を実現するなど、ユーザーへの提供価値が拡充された
  • 国内データセンター開設など、国内市場への投資に注力。これにより、金融業界をはじめとするトラディショナルな業界における導入障壁が解消された

 代表の水谷氏は「今後4年間で売上を現在の3倍以上とし、顧客エンゲージメントのトップリーダーとなる目標を掲げています。その実現にはパートナー企業様との協業が不可欠です」と続ける。

Braze株式会社 代表取締役社長 水谷篤尚氏
Braze株式会社 代表取締役社長 水谷篤尚氏

 水谷氏は2026年の主要戦略を3点挙げる。第一に、金融・小売・メディア&エンターテインメントなど、特定の業界に照準を合わせたインダストリー特化戦略の推進。第二に、エンタープライズ企業のニーズ高度化に対応すべく、周辺システム提案や上流コンサルティングを担うパートナー企業へのイネーブルメント(習熟支援)の強化だ。これら二つは昨年から推進している内容であり、引き続き注力するという。

 今年新たに加わった第三の戦略は、AIソリューション「BrazeAI」への投資強化である。水谷氏は2026年を「顧客のビジネス変革におけるAI活用を推進する初年度」と位置付けており、AI戦略を踏まえたビジョン策定においてもパートナー企業との連携を深める方針を明かした。

合言葉は「Better never stops」

 水谷氏の次に、グローバルでパートナーシップの責任者を務めるジョン・アシュトン氏が登壇。2025年の取り組みを振り返る。

Braze Inc. VP, Partnerships ジョン・アシュトン氏
Braze Inc. VP, Partnerships ジョン・アシュトン氏

 アシュトン氏が特に力を込めて紹介するのは、全社戦略の一つの柱として掲げる「Partner First」の文脈だ。パートナーが適切なタイミングで適切な製品知識を得られる体制の構築に注力する。グローバル本社で取り組みを始めたウェビナーシリーズ「Braze Alloys Insider」では、Brazeのエキスパートが最新の情報を発信することにより、2025年のBraze認定資格保持者数で前年比131%という大きな伸びを見せた。

 Brazeではパートナーエコシステムを、単なる販売網ではなく顧客ライフサイクル全体を支えるインテリジェンスネットワークと位置付けている。「パートナーコミュニティこそが、私たちのエコシステム構想全体を貫く黄金の糸」とアシュトン氏は強調した。

 2026年に向けた三つの重点戦略も共有された。第一に「Better alignment(より強固な連携)」として、小売・金融・メディアなど、業界特化の専門性強化とAI対応準備を推進する。第二に「Better budgets(より適切な予算)」として、マーケットプレイスなどのチャネルで顧客が保有しているクラウド予算を活用し、Time to Valueの加速を図る。市場規模は2028年までに850億ドルへ成長が見込まれ、パートナーにとって大きな機会となるだろう。第三に「Better access(より良いアクセス)」として、パートナー企業を早期かつ積極的に商機へ巻き込む体制を整える。

 「『Better never stops(より良い追求に終わりはない)』を合言葉に、Brazeはパートナー企業様に対して優れた機会を提供することを約束します」(アシュトン氏)

 アシュトン氏に続き、APJ地域のパートナーセールスを率いるクリス・ジョンストン氏も登壇。会場に集まったパートナーに向けて、次のようなメッセージを送った。

「従来は一人ひとりに最適なコンテンツを提供することは物理的に不可能でしたが、『BrazeAI』の意思決定機能により、適切なメッセージを・適切なチャネルで・適切な顧客に・適切なタイミングで届けることが、セグメントレベルではなく個人レベルで実現可能となりました。顧客エンゲージメントの完全な再定義と言えます。日本における顧客エンゲージメントの再定義をともに実現していきたいです」(ジョンストン氏)

Braze Inc. Senior Director, Partner Sales, APJ クリス・ジョンストン氏
Braze Inc. Senior Director, Partner Sales, APJ クリス・ジョンストン氏

全受注の70%がパートナー連携によるもの

 シニアパートナーセールスマネージャーの北川氏からは、国内市場におけるパートナービジネスの振り返りと、今年度の方向性が共有された。

Braze株式会社 シニアパートナーセールスマネージャー 北川祥三氏
Braze株式会社 シニアパートナーセールスマネージャー 北川祥三氏

 高度なプロフェッショナルスキルを持つBrazeのデリバリーパートナーは、2025年で30社を超えた。パートナー協業案件は単独案件と比較して受注率7倍、ライセンス規模5倍を記録しているという。北川氏は「全受注の70%がパートナー連携によるもの」と補足し、そのインパクトを強調する。

 AIによるハイパーパーソナライゼーションは、今後ますます進んでいくだろう。Brazeはこのトレンドを牽引できる唯一のベンダーと自負しており、BrazeAIへの投資を継続している。企業側にもAI活用を顧客体験の改革に昇華することが求められるため「Brazeとパートナー企業の協働が重要性を増している」と北川氏は述べる。

 新年度のパートナー戦略としてBrazeが掲げているのは「Unlock Intelligence」「Partner First」「Local Momentum」だ。

 「Unlock Intelligence」では、パートナー企業との知性を結集した共同販売を推進する。セールスナレッジの共有、アカウントプランニング、営業コンピテンシーの体系化がその手段となる。「Partner First」ではパートナー企業支援強化として、パートナー向けコンテンツの強化、定期的なオンサイトトレーニング、パートナー主導のオンボーディングサービスの拡充を図る。最後の「Local Momentum」は、次の機会の発掘に向けた成功事例・知見の市場還元を意味する。

「Brazeはパートナー企業様と共通の目的のもと連携し、市場におけるプレゼンスを高めながら、双方にとって持続可能な市場機会を創出していきたいと考えています」(北川氏)

BrazeAI活用施策で加入者数14%増のKayo Sports事例

 日本市場製品責任者の新田氏からは、プロダクト戦略が示された。

Braze株式会社 ⽇本市場製品責任者 新田達也氏
Braze株式会社 ⽇本市場製品責任者 新田達也氏

 Brazeは顧客エンゲージメントに100%集中した大規模な研究開発投資を行っている。2025年度は、売上高の23%を研究開発に投資しており、研究開発に専念しているメンバーは405名超、37の専門的なエンジニアリングチーム体制で開発を推進している。年間投資額は約1億3,300万ドル(約210億円)に上り、新機能の約30%が外部ソリューションとの連携強化に関するものである。

 たとえばYappliおよびShopifyとのデータ連携を実現し、各プラットフォーム上のユーザー行動をトリガーとした即時メッセージ配信が可能となった。今後はClickHouse、Microsoft Azure Blob、Google Cloud StorageをBrazeに直接同期できるようにするほか、データウェアハウスのリアルタイム同期、LINEリッチメニューのパーソナライズ対応、DatabricksとのDelta Sharingなどを順次提供予定である。

 新田氏はBrazeAIについても解説。BrazeAIは生成・予測・エージェントAI機能を組み合わせたスイートであり「生産性向上」「エンゲージメント向上」「最高の1:1顧客体験の実現」を三本柱としている。「BrazeAI Agent Console」および「BrazeAI Operator」により、マーケターがUI上でカスタムAIエージェントを作成・運用できる環境が整った。

 BrazeのAI Decision-Making Studioでは、従来のセグメントベースのパーソナライゼーションを超え、AIエージェントが自律的に実験を繰り返すことで、チャネル、クリエイティブ、タイミング、頻度など、複数の要素を個人レベルで最適化。スポーツ中継のストリーミングサービスを提供するKayo Sportsでは、BrazeAIを活用した施策によって2024年度の加入者数14%増、クロスセル105%という成果を上げている。

200万通りのレコメンデーションで数千万ドル増収を達成

 ここで、Kayo Sportsのアンソニー・オブライアン氏、デロイトデジタルでBrazeのアライアンス責任者を務めるエリオット・クヮン氏がビデオパネルディスカッションに登場。Brazeのジョンストン氏による進行のもと、議論を展開した。

【左】クリス・ジョンストン氏【中】Kayo Sports Executive Director of Customer & Revenue アンソニー・オブライアン氏【右】デロイトデジタル Director, Deloitte Australia エリオット・クヮン氏
【左】ジョンストン氏
【中】Kayo Sports Executive Director of Customer & Revenue アンソニー・オブライアン氏
【右】デロイトデジタル Director, Deloitte Australia エリオット・クヮン氏

 Kayo Sportsは、2020年に到来したコロナ禍の影響をもろに受けた。ライブスポーツが行われなくなったことで、顧客の3分の1が離脱。この混乱の中で、顧客中心とは言えないメール配信を行い、送信から5分以内に500人が解約するという失敗も経験したそうだ。「新規顧客獲得一辺倒だったビジネスの姿勢を見直し、顧客との長期的な関係構築が可能なエンゲージメント施策へ舵を切った」とオブライアン氏は振り返る。

 その後の18ヵ月でオブライアン氏は300件のA/Bテストを実施したが、手作業の限界を感じたことがAI導入の決断につながった。Brazeの導入がこの取り組みをさらに加速。従来のプラットフォームでは300もの個別ワークフローが存在したが、Brazeのキャンバスでは一つを動かすだけで済むようになったのだ。

 その結果、膨大な選択肢を管理するためのマニュアルプロセス(人的負担)や、複雑なロジスティクスが劇的に低減した。レコメンデーションも120万通り(現在は推定200万通り以上)に拡大。BrazeおよびBrazeAI Decisioningを活用したエコシステムの構築によって、数千万ドル規模の増収を達成したという。

「今後はプロダクトとAIをさらに統合し、顧客の状況をリアルタイムに捉えたメッセージを配信するような施策を一層加速させ、得られた知見をグローバルモデルに活かしたいです」(オブライアン氏)

 クヮン氏の所属するデロイトデジタルでは、BrazeとBrazeAI Decisioningの導入によって、マーケティングチームの業務でAIが中心的な役割を果たすようになった。結果として、より戦略的な課題に注力できる余裕が生まれたという。

「AIエージェントの活用は『人間を中心に置くこと』が大切だと確信しています。人間不在でエージェントを構築する組織は、人間とAIを組み合わせた組織との競争で今後5年以内に敗れるのではないでしょうか」(クヮン氏)

「Braze Alloys Partner Network 2026」の受賞企業

 サミットの後半では「Braze Alloys Partner Network 2026」の受賞企業が発表された。

 同アワードは、前年度においてBrazeの導入支援や活用促進、カスタマーサクセス、マーケティングなどの分野で顧客に高い価値を提供し、Brazeのビジネス成長に大きく貢献したパートナー企業を表彰するものだ。ビジネスへのインパクト、カスタマーサクセスの共創、パートナーアセットとの連携、マーケティング変革の革新性など、複数の観点から選考が行われ、7部門で計8社が表彰された。

  • Operation of the Year(Brazeの導入・活用の支援促進):株式会社シンカー
  • Bridge Builder of the Year(コミュニティ活動への貢献):株式会社Moonplate
  • Creative Partner of the Year(クリエイティビティの貢献):株式会社電通デジタル
  • Rising Star of the Year(協業活動の早期立ち上げ):株式会社SORAMICHI
  • Rising Star of the Year(協業活動の早期立ち上げ):アクセンチュア株式会社
  • Transformation Partner of the Year(顧客の変革支援):株式会社Breathe
  • Technology Partner of the Year(技術連携を活かした協業の推進):株式会社ヤプリ
  • Service Partner of the Year(共創活動による革新的な成果を実現):株式会社博報堂

 Braze代表の水谷氏は「今後もパートナーの皆様との協業をさらに深化させ、日本企業のマーケティングおよび顧客エンゲージメントの進化を支援してまいります」と語り、パートナーサミットを締めくくった。

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この記事の著者

和泉 ゆかり(イズミ ユカリ)

 IT企業にてWebマーケティング・人事業務に従事した後、独立。現在はビジネスパーソン向けの媒体で、ライティング・編集を手がける。得意領域は、テクノロジーや広告、働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

提供:Braze株式会社

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2026/04/09 10:30 https://markezine.jp/article/detail/50536