BrazeAIへの投資強化が新たな戦略
2020年に日本に上陸したBrazeは、幅広い業界で100社以上の企業に導入され、急成長している。6年目となった2025年の主なハイライトは次の3点に集約される。
- 大企業への採用が進み、パートナー企業との協業による大型案件が複数創出された
- YappliおよびShopifyとの製品連携を実現するなど、ユーザーへの提供価値が拡充された
- 国内データセンター開設など、国内市場への投資に注力。これにより、金融業界をはじめとするトラディショナルな業界における導入障壁が解消された
代表の水谷氏は「今後4年間で売上を現在の3倍以上とし、顧客エンゲージメントのトップリーダーとなる目標を掲げています。その実現にはパートナー企業様との協業が不可欠です」と続ける。
水谷氏は2026年の主要戦略を3点挙げる。第一に、金融・小売・メディア&エンターテインメントなど、特定の業界に照準を合わせたインダストリー特化戦略の推進。第二に、エンタープライズ企業のニーズ高度化に対応すべく、周辺システム提案や上流コンサルティングを担うパートナー企業へのイネーブルメント(習熟支援)の強化だ。これら二つは昨年から推進している内容であり、引き続き注力するという。
今年新たに加わった第三の戦略は、AIソリューション「BrazeAI」への投資強化である。水谷氏は2026年を「顧客のビジネス変革におけるAI活用を推進する初年度」と位置付けており、AI戦略を踏まえたビジョン策定においてもパートナー企業との連携を深める方針を明かした。
合言葉は「Better never stops」
水谷氏の次に、グローバルでパートナーシップの責任者を務めるジョン・アシュトン氏が登壇。2025年の取り組みを振り返る。
アシュトン氏が特に力を込めて紹介するのは、全社戦略の一つの柱として掲げる「Partner First」の文脈だ。パートナーが適切なタイミングで適切な製品知識を得られる体制の構築に注力する。グローバル本社で取り組みを始めたウェビナーシリーズ「Braze Alloys Insider」では、Brazeのエキスパートが最新の情報を発信することにより、2025年のBraze認定資格保持者数で前年比131%という大きな伸びを見せた。
Brazeではパートナーエコシステムを、単なる販売網ではなく顧客ライフサイクル全体を支えるインテリジェンスネットワークと位置付けている。「パートナーコミュニティこそが、私たちのエコシステム構想全体を貫く黄金の糸」とアシュトン氏は強調した。
2026年に向けた三つの重点戦略も共有された。第一に「Better alignment(より強固な連携)」として、小売・金融・メディアなど、業界特化の専門性強化とAI対応準備を推進する。第二に「Better budgets(より適切な予算)」として、マーケットプレイスなどのチャネルで顧客が保有しているクラウド予算を活用し、Time to Valueの加速を図る。市場規模は2028年までに850億ドルへ成長が見込まれ、パートナーにとって大きな機会となるだろう。第三に「Better access(より良いアクセス)」として、パートナー企業を早期かつ積極的に商機へ巻き込む体制を整える。
「『Better never stops(より良い追求に終わりはない)』を合言葉に、Brazeはパートナー企業様に対して優れた機会を提供することを約束します」(アシュトン氏)
アシュトン氏に続き、APJ地域のパートナーセールスを率いるクリス・ジョンストン氏も登壇。会場に集まったパートナーに向けて、次のようなメッセージを送った。
「従来は一人ひとりに最適なコンテンツを提供することは物理的に不可能でしたが、『BrazeAI』の意思決定機能により、適切なメッセージを・適切なチャネルで・適切な顧客に・適切なタイミングで届けることが、セグメントレベルではなく個人レベルで実現可能となりました。顧客エンゲージメントの完全な再定義と言えます。日本における顧客エンゲージメントの再定義をともに実現していきたいです」(ジョンストン氏)

