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生成AIは「仕事の前提」へ。利用率6割のマーケティング現場から見えた、効率化の先にある「次の一手」

今後の生成AIとの付き合い方と変化

 最後に、生成AIの普及が加速した未来において、ビジネスのあり方や求められるスキルがどのように変化するとビジネスパーソンは予見しているのか。その調査結果をまとめたのが図表8である。

【図表8】生成AIの普及でビジネスはどう変化するか(MA回答)
n=1703(本調査対象者計)
ベース:ビジネスで生成AIを利用している
(クリックすると拡大します)

 ビジネスパーソン自身が期待するポジティブな変化としては、「AIを使いこなすことにより勤務時間が減少する」(34.1%)、「AIをパートナーとしてスキルアップする」(32.1%)が上位となった。

 ネガティブな変化としては「AIへの依存が進み、自分で考える力が弱まる」(16.1%)、「AIを使いこなせないことで社内での評価が下がる」(15.0%)が挙げられた。

 全体として、AIの普及をポジティブに捉える回答が、ネガティブに捉える回答よりも大幅に多くなっている。

 ビジネスの変化については、「AIによって単純作業が減り、より高度な判断の仕事が増える」(40.3%)、「AIの利用により求められるスキルが変わる」(36.9%)が上位となった。多くのビジネスパーソンが従来のビジネススタイルが変化していくと予測している。

 一方で、「職を失う」は4.8%にすぎず、ビジネスパーソンが生成AIを決して敵対視していないこともわかった。

 生成AIの普及は、業務の置き換えだけでなく、仕事の中身や求められるスキルそのものを変えていく。その成果を最大化するには、単なるツールとして使うのではなく、ルール整備と学びを通じて「共に働くパートナー」として迎え入れ、その付き合い方を磨いていくことが重要になりそうだ。

【まとめ】生成AIを「日常の道具」から、自身の「判断力」を研磨するパートナーへ

 本調査では、マーケティング4職種に携わるビジネスパーソンの約6割が生成AIを利用しており、用途は「情報収集・検索」「文章作成」「要約・校正」といった日常業務に寄っていることがわかった。特にメール文書作成では高い成果実感が示されており、生成AIは「試す価値のある道具」から「仕事の前提」へと移行しつつあることが示唆された。

 将来は業務の過半が生成AIに置き換わるとの声も多い中、回答の正確性や機密・個人情報の漏えいへの不安といった課題も無視できない。これからは「AIを使えるか」ではなく、「AIと共に成果を出せるか」で差が生まれるだろう。生成AIに任せるのは「作業」であり、人間が磨くべきは、AIのアウトプットを評価し活用する「判断」である。

 AIを使いこなすほど、「問いの立て方」「情報の目利き」「アウトプットの編集力」が鍛えられる。その積み重ねが、今後のビジネススキルやキャリアを一段引き上げていくことになるだろう。

<調査概要>

  • 調査地域:日本全国
  • 対象者条件:20~59歳男女個人
  • 標本抽出方法:ビジネスパーソンパネル及び、マイティモニターより適格者を抽出
  • 標本サイズ:スクリーニングn=19247  本調査n=1703(※)
    (※マーケティング・商品企画、経営・経営企画、技術・研究・開発、営業推進/企画・広報・宣伝の4職種を抽出)
  • ウェイトバック集計:なし
  • 調査実施時期: 2026年2月19日(木)~2026年2月24日(火)

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この記事の著者

濱 賢太郎(ハマ ケンタロウ)

株式会社インテージ マーケティングパートナー第2本部 営業推進部 未来共創センター長

大学卒業後家電メーカーへ就職、ワープロ、FAX、携帯電話、通信映像端末、太陽光発電の商品企画を担当。2013年株式会社インテージに入社し、国内外の生活者リサーチ、コンサルティングに従事。2017年「未来共創センター」を設立。企...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2026/04/21 07:00 https://markezine.jp/article/detail/50632

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