食卓で2回に1回は「ご飯」が並ぶ日本
まずは、日本人の食卓において、ご飯がどれほど重要な存在であるのかを改めて確認しましょう。
キッチンダイアリーのデータ(京浜・京阪神・東海エリア)を見ると、2019〜2024年のいずれの年も、1,000食卓あたりの米類(白米・寿司・丼)出現回数は500を超えています。
データ:インテージ キッチンダイアリー(エリア:京浜・京阪神・東海)
指標:主食区分別1,000食卓あたりの出現回数(朝食・昼食・夕食計)
期間:2019年~2024年(年計)
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食文化が多様化し、パンや麺類、シリアルなどの選択肢が増えた現在でも、ご飯は高い出現頻度を保ち続けています。
では、この「暮らしに欠かせないご飯」が、価格高騰や品薄を経てどのように変化したのでしょうか。
米不足なのに「販売個数」は増えていた? 店舗の販売データから見る令和の米騒動
令和の米騒動を振り返るにあたり、小売店販売データから個数単価推移を見てみましょう。図表2は、2023年1月の米の個数単価(5kg)を100%としたときの2025年までの価格推移です。
データ:インテージ SRI+(エリア:全国 / 対象業態:スーパーマーケット・コンビニエンスストア・ドラッグストア・ホームセンター)※インテージ独自調査にて収集した集計用商品リストにて集計
指標:量目 5kgでの個数単価推移(%)
期間:2023年1月~2025年9月
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米の価格は、2023年の秋頃までほぼ横ばいでしたが、2024年頃から上昇し、同年8月の南海トラフ地震臨時情報が発出された時期を境に急騰しました。2025年5月にはピークに達し、同年6月に随意契約備蓄米が市場に出回ったことで一時は落ち着きましたが、再び価格上昇に転じました。
主食の値上がりは、家計への負担が大きく、さらに同時期の食品全体の値上げも相まって、生活者の負担は一段と増していたと推察されます。
次に、2021年以降の米の販売量を確認してみましょう。図表3は、1ヵ月ごとの米の販売個数の積み上げの推移です。3ヵ月ごとに色分けしています。
データ:インテージ SRI+(エリア:全国)※インテージ独自調査にて収集した集計用商品リストにて集計
指標:全量目での販売個数の積み上げグラフ(個)
期間:2021年1月~2025年12月
対象業態:スーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホームセンター、ドラッグストア
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図表3を年別にみると、米価格の高騰が始まった2024年と2025年の販売個数は、2021年と同水準でした。2021年は、新型コロナウイルス感染症の影響で巣ごもり需要が高まっていた時期と考えられます。
2024年から2025年は米不足の印象がありますが、2022年と2023年よりも多くの個数が販売されています。連日の報道による関心の高まりや、品薄の不安からの購入意識が販売動向に反映された可能性が考えられます。また、米不足により大容量での販売が減少して少量での販売が増え、結果として販売個数が増えたとも考えられます。
