MM総研が発表した08年4月~9月の国内携帯電話出荷状況調査によると、総出荷台数は前年同期比21.2%減の1,981万台。00年度以降の調査では上期出荷台数として初の2,000万台割れを記録し、半期別台数としても01年度下期の1,895万台に次いで2番目に少ない規模になった。
同研究所によると、出荷台数大幅減の要因として最大のものは、新販売方式による端末価格の高騰。周辺要因としては、各キャリアの期間拘束型プランの浸透により解約率が低下し、MNP制度を含めたキャリア間移動が減少したこと。さらに、ユーザーの端末に対する目が厳しくなっていることや、景気減速に伴う個人消費の低迷が携帯電話市場にも波及していることなどが挙げられる。
また、08年度上期のメーカーシェアは、シャープが半期別シェアで06年度上期以降5期連続で1位を獲得したが、出荷台数は前年同期比30.3%減。これは市場全体よりも9.1ポイント大きい減少幅となる。2位は、昨年度同様パナソニックモバイルコミュニケーションズ、3位はNECで前年同期の5位から上昇。出荷台数は20.9%増と唯一の出荷増で健闘している。
同研究所は下期も厳しい状況が続くと予測。08年度通期の出荷台数は3,940万台と00年度の調査開始以降では初めて4,000万台を下回ると予測。今後数年間の出荷台数についても、09年度・10年度の出荷台数規模はそれぞれ3,730万台、3,700万台とさらに落ち込むと予測している。
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