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Web心理マーケティング入門

「注目商品はコチラ」ボタンに暖色系を使っても目立つとは限らない
知識があるからこそ陥ってしまう罠


「色の誘目性が高い=目立つ」とは限らない。サイト全体の色味を考慮した色使い

 さて前回の回答に移ろう。

 上記のサイト画面中央辺りにある「注目商品はコチラ」のボタンを目立たせるためには以下の選択肢のうち、何色を使うべきか?

  1. 灰色(このまま)
    灰色(このまま)
  2. ゴールド
    ゴールド
  3. オレンジ
    オレンジ
  4. エメラルドグリーン
    エメラルドグリーン

 さて、皆さんは何色を選択されただろうか? 誘目性を考慮して選択する問題だが、背景との明度差を考えることがポイントだ。

 正解は4である。

 教科書通りに考えるならば、背景は無彩色の灰色なので、有彩色で暖色系のオレンジを選択したいところである。ただし画面を良く見て欲しい。背景が灰色気味であってもページの大部分はオレンジで構成されているのだ。論より証拠、3番のオレンジを設置してみよう。

 さて、誘目性が高いと言われるオレンジは、目立っているだろうか? 目立たせるために選んだオレンジが、実際には周りの茶色や黄色に溶け込んでしまっている。これは「誘目性」を知っているからこそ陥ってしまう罠である。

 このサイトの場合、部分的に背景は灰色だが、画面を全体視した時にオレンジ色を意識する可能性が高い。故に、オレンジの反対の色となる緑がコントラストが強調されるため、目立つのだ。当たり前と言えば当たり前の話だが、以外に盲点となる基本的なことなのでしっかり理解して頂ければ幸いである。ちなみに緑のボタンを入れると以下の図のようになる。

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些細な工夫が大きな効果を上げるきっかけになる

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この記事の著者

原田 学史(ハラダ タカフミ)

株式会社クリエイティブホープ 取締役CMO Webコンサルタント
中央大学卒業 1976年生まれ 神奈川県出身
大学在学中に起業し、1996年より海外からアパレル・雑貨を中心とした商材を仕入れ、国内でネット通販事業を開始。大学卒業後、現GMOインターネットに入社。現在に至るまで一貫してWeb業界に籍を置き、クラ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2009/02/21 18:19 https://markezine.jp/article/detail/6395

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