NTTドコモは、1月31日に行われた決算発表で、2006年度第3四半期(2006年4月1日~2006年12月31日、9カ月通算)の連結業績を発表。営業収益は3兆5,970億円(前年同期比0.4%増)、営業利益は6,769億円(同2.4%減)、税引前利益は6,807億円(同16.1%減)、四半期純利益は4,037億円(同21.8%減)となった。
事業別に見ると、携帯電話事業では、携帯番号ポータビリティ(MNP)制度が実施された第3四半期中、ネットワークの品質向上や「903iシリーズ」の発売などによって競争力を強化。その結果、全体の解約率は0.93%にとどまった。「FOMA」の契約数は3,200万を突破し、音声収入が前年同期比59.7%増の1兆3,083億円、パケット通信収入が同65.2%増の6,975億円。しかし、好調のFOMAをはじめ、ARPU(1契約あたりの月間平均収入)は、mova、PHSいずれも減少している。
サービスの利用状況は、movaからFOMAへの移行が進み、12月末時点でのmovaの契約比率は38.5%まで下がっている。2007年度第3四半期に終了予定のPHSサービスも、FOMAへの移行を促進中。「iモード」では、検索サービスの提供を開始し、12月末時点で13の検索サイトの利用が可能。また、12月には「iモード」サービスをインドで開始するためにライセンス契約を締結。現在、日本を含む16の国と地域でサービス提供をしており、全契約数合計は2億7千万まで増加している。
その他の事業では、クレジットサービス「DCMX」の契約数が139万に増加、ケータイクレジット「iD」は決済端末が約10万台まで増加。さらに、「おサイフケータイ」対応端末は、1,830万契約に達した。(数字はいずれも、12月末時点)
代表取締役社長の中村維夫氏は、引き続き新しい端末の投入やネットワークの品質向上に注力し、映像や音楽などのコンテンツ市場の開拓と活性化に取り組む、とコメントを発表。3月からは、パソコン向けサイトや動画などを閲覧できるフルブラウザにも、パケット料金の定額制メニューを拡大するとしている。