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知られざるドロップシッピングの会計(後編)


 前編では、ドロップシッピングの会計の理解を深めるために、基礎知識として簿記の初歩と、なぜ借方・貸方にわかれるのかその理由を、P/L・B/Sの概念を使って簡単に説明をしました。今回は、実際にドロップシッピングのサービス利用形態ごとに、どのように仕訳を切り、帳簿記入をすればいいのか説明をしていきます。(前編はこちら)

ドロップシッピングに会計は必要?

 そもそも「ドロップシッピングに会計なんて必要あるの?」と思っている方はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。しかし事業を営んでいる方であればもちろんのこと、サラリーマン(給与所得者)でも、一定の条件に当てはまると必ず確定申告というものをしなければなりません。そしてドロップシッピングで、ある一定以上の利益を得ると確定申告しなければならず、少なくともP/L(損益計算書)の作成が必要になります。決して、「商売人たるもの帳簿ぐらいつけられねば商人(あきんど)とは呼べんぞ!」なんていう精神論ではありませんのであしからず…。

 さて、どのような方が帳簿を付けて確定申告をしなければならないのかというところから話を進めましょう。確定申告というのは、「儲かった分だけきちんと税金を納税しましょう」というものですが、具体的には、所得税法に以下のような記載があるので転載しておきます。

所得税法 第百二十一条  
その年において給与所得を有する居住者で、その年中に支払を受けるべき第二十八条第一項(給与所得)に規定する給与等(以下この項において「給与等」という。)の金額が二千万円以下であるものは、次の各号のいずれかに該当する場合には、前条第一項の規定にかかわらず、その年分の課税総所得金額及び課税山林所得金額に係る所得税については、同項の規定による申告書を提出することを要しない。ただし、不動産その他の資産をその給与所得に係る給与等の支払者の事業の用に供することによりその対価の支払を受ける場合その他の政令で定める場合は、この限りでない。
一  一の給与等の支払者から給与等の支払を受け、かつ、当該給与等の全部について第百八十三条(給与所得に係る源泉徴収義務)又は第百九十条(年末調整)の規定による所得税の徴収をされた又はされるべき場合において、その年分の利子所得の金額、配当所得の金額、不動産所得の金額、事業所得の金額、山林所得の金額、譲渡所得の金額、一時所得の金額及び雑所得の金額の合計額(以下この項において「給与所得及び退職所得以外の所得金額」という。)が二十万円以下であるとき。
抜粋:法令データ提供システム『所得税法』

 なんだか難しい文字が並んでいますが、簡単に言ってしまえば確定申告が必要になる人は下記条件に当てはまる人になります。

  1. 年間の給与所得が2,000万円以上 ある人
  2. 給与所得者で事業所得または本業以外の副収入(雑所得)が20万円以上 ある人

 上記法令文では、「確定申告を要しない場合」ということで書いてあるのでわかりにくいのですが、逆に言えば上記の条件に該当する人が要確定申告ということになります。ちなみに、給与所得というのはサラリーマンが得るお給料のことです。ですから会社勤めしながら副業で20万円以上儲けていると、上記税法に当てはまりまり、確定申告が必要になるということです。

 ですから上記条件に当てはまりそうだという方は、会計を少しだけでもいいのでかじっていただいて、帳簿付けをしていただかなくてはならないというわけです。儲けがでているのに、「面倒くさいからいいや」なんて放っておくと、税務署から調査が入ることもあるので注意が必要です。過去に、アフィリエイトの報酬が大きくなったにもかかわらず、放っておいたことで、調査に入られたアフィリエイターのことがニュースになりましたが、ぜひとも足下はきちんと固めておかなければなりません。

販売主体は誰か

 さて、確定申告の条件はもうご理解いただけたと思いますので、続いて実際の帳簿の付け方について触れていきます。この帳簿の付け方なのですが、実は利用しているサービスによって若干、考え方というか概念が異なってきます。けれども「ただでさえ面倒な帳簿付けなのに、ここでも障害発生か」とあきらめるのは尚早です。見分け方は簡単です。

「販売主体が誰になっているか」

 実は確認すべき点はこれだけです。そして皆さんが簡単に、「販売主体が誰になっているのか」を確認する方法があります。オンラインショップ、ドロップシッピング問わずインターネット上で商品を販売する場合には、必ず「特定商取引法に基づく表示(以下「特商法」)」というものの掲載が必要になります。皆さんが利用しているドロップシッピングサービスでも、商品を購入する際には、どこかに特商法に関するページが必ずあると思います。ですからまずはそのページを探してみましょう。

 特商法について記載されているページを発見したら、販売主体が誰になっているのか確認してみましょう。もし、販売主体がドロップシッピングサービスを提供している企業になっている場合には、アフィリエイトと同じ形式と認識していただいて問題ありません。つまり、リンクを貼って商品をお客さんに流しているだけということです。この場合だと、ドロップシッピングで儲けたお金は、売上というよりは「手数料収入」に近いものとなります。こちらの簿記については「A方式」として次ページで説明したいと思います。

 逆に、もし皆さんの氏名や住所が特商法に掲載されている場合には、販売主体は皆さん自身になります。この場合は、お客さんからの注文が入った時点で、一気にDSP(ドロップシッピングサービスプロバイダ)からの「仕入」が発生し、お客さんに対しての「売上」が発生することになります。販売主体が誰になっているのか―たったこれだけの違いですが、会計的には大きな違いが出てくるのです。

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販売主体がDSPか自分かで帳簿内容が異なる

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この記事の著者

池永 尚史(イケナガ ヒサシ)

 1979年生まれ。CGMブログ・メディアを展開するベンチャー企業、インターネットサービス系企業を経て独立。2010年3月より株式会社ノイズ代表取締役。 ■ 著書・ 稼ぐアフィリエイターはブログが違う!(技術評論社刊)・  ドロップシッピングスタートブック(技術評論社刊)■ 連...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2007/10/12 19:05 https://markezine.jp/article/detail/944

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