EC市場規模から見る日本版DSの未来
「締め」の意味も込めて、本最終記事ではドロップシッピングの今後について私の思うところ(あくまで個人的な…)を語ってみたいと思います。
さて、ドロップシッピングという業態は、EC(eコマース)の1ビジネスモデルであることは、皆さんもご存じのことかと思いますが、そのEC業界は現在どのような市場規模になっているかご存じでしょうか?
ザックリとご覧頂いてかまわないのですが、現状のEC市場というのは、BtoB・BtoC合わせると実に228兆円もの規模になっています(下図A参照)。
そこにドロップシッピングが食い込んでいく形になるわけですが、ここでちょっとした質問です。ドロップシッピングは、BtoB・BtoC・・・どちらでシェアを獲得することになるのか?
どうでしょうか?BtoBと答えた方は、半分正解です。BtoCと答えた方も半分の正解です。実は正しい答えというのは、「BtoB・BtoCのどちらも」なのです。
通常の思考からすれば、「B」としての企業が「C」たるコンシューマにオンラインショップやインターネットオークションを使って、商品を販売するという形式…つまり、ドロップシッピングでは、個人・法人などのセラー(ドロップシッパー)が「B」となり、サプライヤの商材を「C」に対して販売するという形・・・を想定しがちなのですが、それだけではない! というのがドロップシッピングの面白いところです。では、BtoBのケースは何なの? となるわけですが、こちらのケースでは
「C」に販売するための商品を仕入れたい「B」がDSを使ってサプライヤとしての「B」から仕入れるBtoB
という形式になります。つまり、仕入れ先を開拓するための、いわば、「B」と「B」の橋渡し的存在としてドロップシッピングが利用されるという形になるのです。